『走れメロス』あらすじと読書感想文の書き方の例【7作品】


今回は、読書感想文のド定番太宰治の傑作『走れメロス』の、あらすじと読書感想文の書き方の例をご紹介いたします。

~~目次~~~~~~~~~~~~~~~
「走れメロス」のあらすじ
「走れメロス」ここに注目
「走れメロス」読書感想文【7作品】

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「走れメロス」のあらすじ

ちなみに、35分の全文朗読もあります。読書不要??


 
あらすじ

村の牧人メロスは、妹の結婚式の準備をするため、十里離れたシラクスまで出かけていた。すると、そこには人間不信のために、多くの人々を処刑している暴君ディオニス王がいることを知り激怒した。メロスは王の殺害を決意して城に乗り込むが捕らえられ王の前に引き出された。

メロスは妹に結婚式を挙げさせるため、親友のセリヌンティウスを人質とする代わりに、処刑まで三日間の猶予がほしいと王に願い出た。村へ引き返したメロスは、妹の結婚式を無事終え、すぐさまシラクスに向かった。しかし、川の氾濫による橋の決壊や山賊の襲撃などの不運に見舞われてしまった。

メロスは疲れきって諦めかけた。しかし、近くの岩の裂け目から湧き出ていた清水を飲み疲労から回復すると、再び友の信頼に報いるために走り出した。メロスはセリヌンティウスが処刑される寸前に町に辿り着き、約束を果たした。

抱擁を交わして嬉しさに涙を流す二人を見た王は、自分も二人の仲間にしてほしいと願い出た。王は大いに改心したのであった。

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「走れメロス」ここに注目

「走れメロス」についての雑学力UPの動画?


 

「走れメロス」読書感想文【7作品】

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■原稿とペン美しきメロスとセリヌンティウス(1866文字)

歴史に残る日本の大作家ということもあり、わたしは太宰治の生涯についても少しは知っていた。彼はとても理想の高い心の持ち主ではあったが、その半面すごく神経質な性格の持ち主だった。そのためか彼は、何度か自殺をはかったのだが、そのたぴに助かりた。しかし、やはり彼の最期は自殺で一生を閉じたのだった。そういう彼だったため、その作品には生きる不安や苦悩などが多く表わされているようだ。たったこれだけのことが、わたしに、彼をもっと知りたいという気持をおこさせ、彼の書いた作品に興味をもたせたのだった。

今の社会でもっとも少ないもの、それは人を信じるといこことではないだろうか。その非常に少ない人間信頼というものを、彼は短いセンテンスと弾力のある文体、畳みかけるような構成で、たいへん美しく描いているのである。それが読み手であるわたしに拍車をかけ、いっそうわたしを感動させたのかもしれない。

今のわたしたちの回りにこんなに深く互いを信じあうことのできる友情が、はたしてあるだろうか。またこんなにもi気のある誠実な人間.かいるだろうか。形の上だけではセリヌンティウスとメロスに負けないくらいの友情はいくらでもあるだろう。けれども心の底から相手を信じきっている友情はないような気がする。うわべでは親友のようにみえても、心の中では相手を裏切っているというような形の友情が、競争のはげしい現在ではあまりにも多すぎるような気がする.それは今の社会状態自体が悪いのかもしれないが、とにかくわたしはこういう人問にだけはなりたくないと思いながらも、やはりわたし自身このような人間に相違ないようだ。

またメロスはわたしたちより、はるかに誠実な人間だ。なぜなら、わたしたち普通の人気なら、刑場へ走り続けている問、友を裏切り自分だけが助かろうと何度も何度も考えるだろう。また刑場まで走ろうとさえ―なレ人もいるだろひ.そういう点でメロスはあまりにもりっぱすぎる。人間ではなくだれかの手で作られたロボットのような気がしてならたい。それはきっと、メロスは、太宰治が、自分のように弱い人間でなく、誠実な勇気のある人間になりたいと思っていた人間の姿だったのかもしれない。つまりメロスは太宰治の理想像なのだ。

このようなことから考えて、メロスが刑場へ向かう途中一番苦しんだのは、濁流にぷつかったのでもなければ、山賊にであったことでもなかっただろう。その苦しみは、友を裏切うと考え、迷い、苫しんだ時から、再び刑場へ走るまでの彼自身の心の戦いではなかっただろうか.つまりそれは、他からおよぽす影響ではなく、彼自身が友を裏切ろうとし、苦しんだあげく、ついに自分のとるべき道を正しく判断したことにある。ここを読んでいる時、わたしは「さあ立て、走るんだメロス」と応援した.応援しながら、わたしははっとしたのだ。わたしなら走るだろうか。きっとからだのせいにして走らなかっただろう。その時はそれで一時のがれてもおたしはいつまでも。この傷あとのいたでを背負って歩まなけれぱならなくなるだろう。そして、あつい友情を失うことになったにちがいない。わたしは自分というものと、メロスとを比較しながら、自分の心のみにくさ、心の弱さを何度もせめ続けた。

彼が走りながら、「まにあう、まにあわなぬは問題でないのだ。人の命も問題ではないのだ。わたしは、なんだか、もっと恐ろしく大きいもののために走っているのだ』。といった言葉から、わたしはその時のメロスの姿がおそろしかりた。その時のメロスの姿こそ純真な姿だったと思う。自分の良心とか人の命などという人間のわずらわしい世界から抜けだした何か崇高さ.か感じられるほど、メロスの心は高まっていったのにちがいない。

ついに刑場へたどりつき、メロスはセリヌンティウスに「なぐってくれ」といったのである。なんと信実あふれたことぱでろう。自分の卑劣な根性をわびることなしに友と抱きあう資格がないと考えている若者らしい少しの汚れも許さぬ純真な心。また、セリヌンティウスにむ同じことがいえるようだ。メロスとセリヌンティウスによってまざまざと見せつけられた人間真実の姿。それを見て生まれかわった王。三人手をとりあった姿に夕日に照らされて、この世で一番美しいものだった。わたしは感動した。三人手をとりあったことが、わたしのことのように嬉しかった。この世で一番美しいものを見たような錯覚におちいったのである。しかし、これは錯覚ではけっしてないだろう。なぜなら、この世の中で一番美しいものは人を信ずることのできる心を持った人の姿であるからだ。
 

「走れメロス」読書感想文(その2)

■原稿とペン「走れメロス」を読んで (1614文字)

理想を求める人間の心、それはいつの時代にも共通するものではないだろうか。そしてそれは、現実が醜けれぱ醜いほど強く現われるのではないだろうか。 

『走れメロス』を読んで私がまっ先に考えたことは、メロスは、作者の理想、私たち人間の理想の姿を描いたのではないかということだった。人を信じることのできなくなった王に人の真実の存するところを見せようと必死になって走り続けるメフス。そのメロスの姿こそ、人間の夢ではないかと思う。

名誉も利益も命の大切ささえも忘れて走るメロス。その中に作者はきっと自分の理想の像を見出していたにちがいない.また、自分が持つことのできない真の友情をセリヌンティウスとの間に持たせたにちがいない。 

ところが作者はあくまでも理想の人間、理想の友情としてだけは描きたくなかったのだろう。理想を理想としてだけ終わらせたくなかったのだ。そのためにメロスを現実の人間にひきおろそうと努力したにちがいない。山賊を破り、濁流にもうちかった後、心身ともに疲れはててしまった時、メロスは、「ああもういっそ悪徳者として生き延びてやろうか。正義だの、信実だの、愛だの考えてみればくだらない。人を殺して自分が生きる。それが人間世界の定法ではなかったのか。」といって友をも自分をもうらぎろうとする。また、メロスが村を出発するところにも「メロスほどの男にも未練の情というものはある」とにおわせている。 

だが作者はそのくらいのことでメロスの心を殺しはしなかった。人間の夢を滅ぼしはしなかったのだ。「ふと耳にせんせん、水の流れる音が聞こえた。水を両手ですくって一口飲んだ。ほうと長いため息が出て碩からさめたような気がした。歩ける。行こう」やはりメロスは立ちあがった。そして義姉遂行のために最後の力をふりしぼって走った。

まにあうまにあわぬは問題ではない。なんだか恐ろしく大きなもののだ力に走っているのだと言いながら走り続けちこの姿こそ作者の猫く理想の人間であり私たちの考える理想像なのである。

一方作者は王を現実の人間、わがままな弱い人間として描いている.『お前などにはわしの孤独の心がわからぬ』「人間はもともと私欲のかたまりさ、信じてはならぬ」とうそぷく王.その王は考えようによっては作者自身の姿であり、また、私欲のかたまりで、信じる足りない自分に対する怒りだったかもしれない。そして、さらに、利害関係に悩まされ、孤独に陥りている現代人の姿を現bしているのかもしれない。 

しかし、作者は、王をも完全な悪人として描いていない。自分をも含む人間を絶対の悪人にはしなかった。人を疑い、孤独に陥っている王を、そうさせたのは人民だと言い、王も人を信し愛することを希望しているのだとほのめかしている。

そして、最後に王に「真実とは空虚な妄想ではなかった」と言わせ.王をも理想の世界に近づけようとした。それは王がめざめたように自分もいつかは必ずめざめるという希望をかいたのであろう。作者はそうすることによってメロスの心へ、自分の理想の姿へ、一歩一歩前進しようとしたのだ。 

私たちもまた作者と同ようにメロスを理想の人間像と思いながらもメロスの勇気ある行動を、現代の私だちと結びつけて考えようとしている。そして、メロスとセリヌンティウスのような深く結ばれた友情を、現実には築くことはできないと知りながらも、なおそれにあこがれる。 

作者は、私たち。かこの本を読んで。メロスのような真実を持った人間が生まれるよう、また真の友情が築かれるようにと願りて、書いたのではないかと思う。 

メロスはあくまでも理想の人物にすぎない。だが、私たちは理想を理想だけで終わらせてはならないと思う。理想はそれを実現しようと努力する人あっての理想なのだ。「真実」という人間最高の理想をなんとかして私たちのそぱに引き下ろしたいと思う。その努力は生存競争の激しい今日こそ、必要ではないだろうか。  
 

その他の作品は、完成したものから順に掲載していきます。

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『走れメロス』読書感想文の例(その3)
『走れメロス』読書感想文の例(その4)
『走れメロス』読書感想文の例(その5)
『走れメロス』読書感想文の例(その6)
『走れメロス』読書感想文の例(その7)
 
 

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『走れメロス』アマゾンレビュー

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