「君たちはどう生きるか」読書感想文の例文【大特集】
今回は、歴史的名著「君たちはどう生きるか」の「あらすじ」や「登場人物」「関連情報」、そして「読書感想文の書き方の例」の大特集です!
おもに中学生や高校生が、1200字、1600字、2000字(原稿用紙3枚、4枚、5枚)の読書感想文を書くことを想定していますが、小学生から社会人の方にも、参考にしていただけるものと思います。
マンガ版の「君たちはどう生きるか」も人気です。内容も書籍版をかなり忠実に再現していますので、読書感想文を書く際は、漫画版を読んで書いてもよいでしょう。
「君たちはどう生きるか」あらすじ
本を読む前に!・・・ぜひ以下の中田さんの「あらすじ解説動画」や「関連動画」を見てみよう!この本に対する興味が10倍になるはずです!また「感想文を書くためのネタ」も発見できるでしょう。
あらすじが7分半で簡単に分かる動画作品
しかーし!
興味付けに、YouTubeは役に立ちますが、なにしろこの本はエピソードが豊富なため、YouTubeの解説だけでは奥の深さが伝わりません。
私としては、読書感想文を書くためだけに、この本を読むのは、とてももったいないことに思えます。
そこで・・・
おすすめするのが、「池上彰さん」の解説本!
この解説本を読むのと読まないのとでは、本の内容の理解が「20倍」ぐらい違うと思います。なんの疑問も持たなかった部分に「そんな捉え方があったのか~!」と、本の深さを感じることになるはずです。
この池上さんの解説本は、あらゆる本を読む際の「本との向き合い方」も学べる内容です。つまり、本を読むにあたっての「多角的な考察とはどんなことか」を理解するための参考になる本なのです!
「音声版」もあるのですが、音声版が特におすすめです。
解説版には「君たちはどう生きるか」の論点とその解説をコンパクトにまとめてありますので、実は薄いこちらの解説本を読むか聞くかするだけで、感想文の宿題を済ませることもできます!(笑)
・・・池上さんの指摘がスバらしいので 読書感想文で高得点を得るためのネタ元としての使い方もできるんです!
音声版「別冊NHK100分de名著 読書の学校 池上彰 特別授業 『君たちはどう生きるか』」
池上彰 特別授業『君たちはどう生きるか』音声版
(音声サンプルが聴けます)
もちろん、名著ですので、小説の方の完全朗読版も販売されています。本を読むのが苦手な人は、完全朗読版を聞き耳から内容を入れるのでもよいでしょう。
小説の朗読版「君たちはどう生きるか」
小説『君たちはどう生きるか』音声版
(音声サンプルが聴けます)
「君たちはどういきるか」が大好きな私は、①小説、②小説の音声版、③解説本、④解説本の音声版、⑤漫画版
それぐらい、この本はいい本だということです。ぜひ「先に」解説本を読んでみてください。その後で小説や漫画版を読めば理解力が格段にアップします。
この本は本当に名著です。思春期真っただ中のみなさんなら、ぜひ読むべき一冊です。その効果を高めるために、ぜひ解説本も読んでみてください。私は「80年前の日本人がこれだけ現代的な考え方をしていたのか」と日本人の誇りのようなものを感じとることができました。(←この点を感想の中でとりあげるのもよいでしょう)
【君たちはどう生きるか】登場人物
コペル君/本田潤一
主人公、旧制中学二年(15歳:当時は数え年なので現在なら14歳)
背は小さいが文武両道でいたずら好き。級長にはなれないが人望はある。
あるエピソードがきっかけで、叔父さんから「コペル君」とあだ名をつけられる
お母さん
コペル君のお母さん。お父さんが亡くなり未亡人。田舎に引っ越してきたが資産があり召使もいて専業主婦の様子。コペル君のいたずらに関して、注意し締めつけると母子家庭の寂しさ余計に感じて快活じゃなくなるのでは?と強く注意できない。
お父さん
生前は大きな銀行の重役。2年前に死去。
叔父さん
コペル君のお母さんの弟。大学卒業後ニート
コペル君と仲良しでよく遊びに来る。
水谷君
小学校からの同級生。スラっとしたイケメン静かで内気。「かつ子さん」という活発なお姉さんがいる。
北見君(あだ名:ガッチン)
背はコペル君並みに小さいが頑丈な体つき。愉快でもあるが遠慮知らずで思った事ははっきり言うし頑固。口癖の「誰が何と言ったって」と頑固で手に負えないことがあるのであだ名がガッチン。
浦川君
気の優しい内気な友達。恐ろしく胴長でサイズの合わない不格好な制服姿で運動も勉強も壊滅的にダメ(漢文だけ得意)。家業の豆腐屋を朝早くから手伝っているため授業中は居眠りばかりする。毎日弁当に生の油揚げを入れてくるなど圧倒的な貧乏臭さから、からかわれる存在。
堀君
浦川君の悪口をいうおしゃべりなクラスメイト
山口
浦川君を「アブラアゲ」とあだ名をつけイジメるクラスメイト
「君たちはどう生きるか」読書感想文の書き方の例
この本を読んで「人間性の向上とはなにか?」「人として大切な生き方とはなにか?」について、自分の考えをまとめるきっかけになった・・・という切り口で、自身の考える「人間性の向上」や「人として大切な生き方」につて考えたことを発表する感想文もよいでしょう。
「君たちはどういきるか」を読んで①
「君たちはどういきるか」・・・このような質問をされて、すぐに答えられる人はほとんどいないだろう。仮に答えられたとしても、まだ経験の浅い自分と同じ年齢の人間の場合、ごくごく表面的な答えしかできないのではないだろうか。この問いは単純でありながら深遠な問いだからである。
この本の主人公は「コペル君」というあだなの十五歳の少年、本田純一。特に変わっているというわけではないが、第二次世界大戦前の当時としては裕福な家庭に生まれた秀才肌の少年である。
このコペル君が、おじさんや友達、学校での出来事、また、ニュートン、コペルニクス、ナポレオンなどの偉人や英雄の生き方から、さまざまな学びを得ていく。それは学校の勉強などとは違う「本来的に大切なこと」をである。そして、どう生きるべきかについて思索するという内容の本である。
この本には、コペル君が思索をする切っ掛けとなるエピソードがたくさん盛り込まれているが、どの出来事や紹介されている話も、読者に対する問いかけにもなっている、そんな構成だと感じた。
たとえば、コペルニクスの話。この人はどこが偉いかといえば、地動説という説を発表したわけであるが、現代と違い、キリスト教の考え方にそぐわない考え方をした場合、そのような本は焼かれ、学者であっても投獄されるといった時代である。にもかかわらず、真実を伝えようとした姿勢には感心する。
この常識を疑うという姿勢がなければ科学は発達しないわけである。本書の始めの方で、コペル君は自分もこの世の中の一分子にすぎないことを悟り、おじさんから褒められるという出来事がかかれていたが、これは自分中心のもののみかたから、全体の中の自分という「自分の位置づけに対する視点の広がり」が精神的成長であることをおじさんは褒めたに違いない。
また、ニュートンの話も印象に残った、ニュートンがリンゴが落ちるのを見て、万有引力の法則を発見した話は知っていたが、私はこの本を読むまで、リンゴが落ちる現象から、どのように考えを発展させ万有引力の発見にまでたどりついたかは知らなかったし、考えることすらなかった。
ニュートンはリンゴをどこまでも高く持ち上げていったらどうなるかという仮説をたてたようだ。100メートルあげても、300メートルあげても重力によりリンゴは落ちてくる。しかし月までもちあげるとどうなるか。それはもう天体どうしになる。そのような考え方をさらに進めていき万有引力の証明をしたというわけだ。
それにしても、わたしが特に心を打たれたのは、ニュートンが、自分の疑問をどこまでも追っていったところだ。そのような旺盛な探求心から新しい発見は始まるのかと・・・。もっともなことではあるが、そのもっともなことを形になるまで、納得するまでやり抜いたニュートンだからこそ偉大なのだと思う。
わたしは「どう生きるか」という問いに対する答えを書くつもりだったのだが、本書に出てくるエピソードやそれらに対する登場人物の考え方にえらく感激してしまい、一つ一つ感想を書いていては紙幅が少なくなってしまうようだ。
それにしても人間というものは不思議だ。万物の霊長というが、意志をもち、主張することのできる唯一の生き物だ。そういうことのできないもの・・・例えば植物。樹木であれば、ただ枝を伸ばし、葉をしげらせる。それだけかも知れないし、それだけで美しいのかも知れない。どう感じるかというのも人それぞれだし、そう感じられるのは人間しかいないのだ。「どう生きるか」とは「どう感じるか」というといと同じようにも思えるのだ。
また、人間には長い歴史がある。わたしがここに書いている文字でも、中国から漢字が生まれ、日本に伝わりかなが生まれたものであり、歴史無しに現在はないのだ。人間は、さまざまな感情を持っている。考え、泣き、笑い、失敗や過ちを犯す。また、過ちを犯した場合なら悔やんでいるばかりではなく、反省と改善を考えるべきだ。
わたしは、本書を通じ、さまざまなエピソードと考え方のバリエーションを知ることとなり、またそれらに感激をした。それらは作者の吉野正三郎氏が選んだ歴史上のエピソードであったり、吉野氏の創作によるメッセージだったということは分かる。本書は200ページあまりの一冊の本であったのだが、わたしはたくさんの発見や気づきを得たように思う。
「君はどう生きるか」という初めの問いに対し、私の答えを発表するなら「自己の成長と社会を意識した生き方をしたい」というのが結論になった。
この回答は、我ながら「そうとう背伸びをした立派すぎる回答」であることは十分承知している。恥ずかしさのあまり赤面してしまいそうなほど立派な回答である。しかし方向としての、いわば理想としては正しいと考える。
また、それを叶えるための具体的な生活習慣として「読書をこれまでより多くしよう」と考えた。こちらは現実味があり、この小さな一歩ともいえるアクションを実践し、本当に習慣化していきたいと思う。
なぜなら、成長には「判断」が伴うからだ。成長とは場面場面で適切な判断をできるようになることだと考えるからだ。良き判断をできるようにするためには、その前提として判断材料を豊富に持っていた方がよいと思うためだ。つまり「判断材料なしに判断はできない」からだ。その最善の方法が「読書の習慣」にあると思ったのだ。
経験不足を補うものが読書だと思う。「経験は宝」というが、実生活の中での経験には限度がある。それは人間には寿命があるからだ。また知識や経験を自己満足で終わらせないようにも心掛けたく思う。そのため「社会」を意識することも重要だと思わされた。知識や経験によって得た判断力を、社会の進歩のために役立てることが本来的に個人個人の人間に課されている課題だと思うからだ。
総括すれば「気づきを与える本」だったということである。「自己の成長と社会を意識し読書の習慣をもった人間として生きていきたい」・・・そのような、私にとっての「生き方の理想」に気づかせてくれた一冊であった。(2472文字)
「君たちはどう生きるか」を読んで②
「君たちはどう生きるか」というタイトルを見て、内容を読む前に、まず、この課題について自分なりに考えてみました。はたして私は、どのように生きればよいのか・・・。
私は、将来の目標を持って、その目標に一つ一つ近づく「努力のある生活」をすることだと考えました。苦しい目標であっても目標を決めたからには、責任を持ってぷつかって行くことが大切なのだと思います。例え、その目標が達せなくても、自分のできるかぎりをつくせば、充実感こそあれ、悔いはないはずだからです。
私は、悔いのない人生を送ることが「どう生きるか」の柱だと思います。そう考えたところで本書の読書に入りました。
この本は本田純一(コペル君)が経験や考えたことをおじさんに話をするのです。おじさんはそのことについてノートに書きます。
たとえば、ある日、コペル君は、「人間が助けあって生きていかなけれぱならない」と、いうことを聞いて、人間は分子みたいな関係だといいました。そして、自分もその中の小さな小さな分子であるともいいました。おじさんのノートには、コペル君が一つの人間分子を発見したことをほめました。
そして、自分が小さな小さな分子であることを忘れないようにいいました。人間、一人といえば、なんにもできないようですが、多くの人が集まると大きな力になります。ですから人間、一人がよいことをすれば、なんらかの関係でどこかで、だれかが、喜んでいるということを言いたかったのではないでしょうか。
また、もう一つ人間は、なんでも自分を中心に考えがちだと、おじさんの、ノートには書いてありました。なるほど、世界の人々が、自分を中心に考える人ばかりだとどうなるでしょう。
自分のやっていることが正しいと思いこんでしまいます。自分のからにはいってしまいます。そうなったら、りっぱな世界を作りあげれません。私はここでまず、人間はぼさっと生きていてはならない。どんな小さなことでも、発見をしなくてはいけないと思いました。そして、自分を中心に考え、自分の殻に閉じこもっていてはいけないということに気づきました。
また、おじさんが、コペル君と友だちの浦川君との「違い」について考えさせた話の部分に気づかされるものがありました。おじさんは、浦川君を生産する人間だといいました。浦川君は、あつあげを生産する立場です。自分の作ったものをお客さんが食べるのです。この時の浦川君は、コペル君よりも、はるかに大きく価値の高い人間だという捉え方です。
いくら、偉い、りっばな人でもお金を持って威張りくさっていても、消費のやり方は知っていても、生産のやり方をしらない人間であれば、たとえ貧しくても一生懸命に働き生産している浦川君より、ずっと世の中で値うちのない人間だと、おじさんはコペル君に諭すのです。人間は、消費することを覚える以上に生産する側の立場にならなくてはいけないのです。
突き詰めれば、著者がこの本で一番伝えたかったことは「何かの形で役立つ人間になれ」ということではないでしょうか。ほんとうの正しいことを認められる人間、ちょっとしたことでも発見できる人間、やさしい態度をとれる人間、一生懸命働く人間、社会に役立つ人間になれる生き方をしなければいけないということだと感じました。
私たちはいずれ、この社会を背負っていく人間になるのです。消費専門家ではなくて、生産する人間にならなくてはいけません。生産する側という意味の中には「提供する側」という意味も含まれているでしょう。生産や提供を通じ「役立つ人間」にならなくてはいけないというのが本書の主張なのだと思いました。
私は、初めに自分の目標を達成する生き方を考えましたが、本書におけるコペル君とおじさんに出会うことによって、その目標は、もっと大きな「自分を超えた社会に役立つ目標」を持つことも大切だと気づきました。自分の利益だけにとらわれず、社会に役立つ目標に向かって生きることが大切なのだと分かったのです。それは、巡り巡って自分の利益にもなることなのでしょうが、私はなんだか大変な価値基準を与えられたような気がします。
冒頭の「人間分子の関係」も、自分に対して、単に「自分」と捉えるのではなく、コペル君が「社会の中の自分」という「周囲との関係性の中に自分がいるのだ」という位置づけに気づいた点を、おじさんは褒めたのだと思います。つまり「社会性の意識」に目覚めたコペル君を賞賛したわけです。
また、この本を読み、大人と子供を分ける基準についても考えるようになりました。初めは子供が親に、なんでもかんでも「くれくれ」と与えられることを望みます。しかし、大人になるということは、今度は自分が社会に「与える立場になる」ことであり、その自覚ができたか否かで、大人と子供を分けるのだと思うようになりました。「与える立場として責任ある行動がとれるか」また、その自覚が大人と子供を分ける基準の一つだと気づいたのです。(2028文字)
「君たちはどう生きるか」を読んで③
以下、完成次第 UPいたします。
標準的な読書感想文の構成(書き方の順序)の例
最後に、標準的な読書感想文の構成例をご紹介いたします。
①なぜこの本を選んだのか
⇒ 読書感想文の書き出し【入賞21パターン】
②大まかな内容を手短かに説明
③特に気になった箇所やフレーズを抜き出す(1)
なぜ気になったのか最近の出来事や自身の思い出とからませて紹介
④特に気になった箇所やフレーズを抜き出す(2)
なぜ気になったのか最近の出来事や自身の思い出とからませて紹介
⑤特に気になった箇所やフレーズを抜き出す(3)
なぜ気になったのか最近の出来事や自身の思い出とからませて紹介
⑥著者がこの本を通じ伝えたかったことを想像し考えを書く
(伝記の場合はその人のどの点が立派だったのか)
⑦この本を読む前と読んだ後とでどのような考え方の変化があったか
この本によって発見したことや反省させられた点など「本からの学び」を書く
「知識を得る価値」のほか「問いを得ることの価値」に気づける本
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