「おちびさんじゃないよ」読書感想文の書き方【例文つき】
2024年の課題図書対策!
こちらでは「第70回 青少年読書感想文全国コンクール」小学校「低学年」の部(1、2年生用)
『おちびさんじゃないよ』の「あらすじ」や「着眼点のポイント」、そして「感想文の書き方の例文」などをご紹介いたします。
※おもに、小学生が800字で読書感想文を書くための「書き方を教える大人むけの内容」をお届けしております。
「おちびさんじゃないよ」
作: マヤ・マイヤーズ
絵: へウォン・ユン
訳: まえざわ あきえ
定価 : 1,870円
出版社 : イマジネイション・プラス; 初版 (2023/2/27)
発売日 : 2023/2/27
ハードカバー : 44ページ
~~目次~~~~~~~~~~~~~~~
「おちびさんじゃないよ」あらすじ
ここがポイント!着眼点の例
読書感想文の例【例文】
他の課題図書&過去の入賞作品
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「おちびさんじゃないよ」あらすじ
文字数も少ないこの絵本ですので、ストーリーは以下の内容で「ほぼすべて」といっていいものです。
家族の中でも、学校のクラスの中でも一番背が低いテン。周りの人たちは、体のちいさなテンを見て年齢より下にみてしまいます。
体はちいさいけれど、九九だって言えるし、インドネシアの首都も、火星探査機の名前だって知っている。レストランでは大人用のメニューで注文もできるし、難しい本も読める。それだから、テンは自分のことを「おちびさんなんかじゃない!」と思っています。
ある日、クラスに自分と同じくらいの身長の男の子、マルが転校生としてやって来ます。マルが昼休みに食堂にいると、マルのところに寄ってきたいじめっ子が、マルを馬鹿にするように「げぇ、きもちわるい。おい、ちび、それ、なんだよ」「あ、わかった、あかちゃんがたべる ベビーフードか」なんて言ってきました。
その光景をみていたテンは「ねえ、それって いじわるだよ」と指摘します。するといじめっこは「だから なんだよ ちーび」といいかえしました。それに怒ったテンは「あたしは ちびじゃないっ‼」と食堂中に響き渡るような大声で反撃しました。
大声で叫んだ後のテンは、ひるむことなくまったく動きません。驚いたみんなも固まったように動きません。するといじめっ子は慌ててどこかえ退散していきました。
席に着いたテンに、マルが真顔で言います。「テンちゃんって、いままで あった ともだちのなかで いちばん おおものだと おもう」と。
その後、テンはマルのとなりにすわり、背の高さをいしきするようにピンと背筋を伸ばして見せた。するとマルは「テンちゃんのほうが おおきいよ。みんなぼくより おおきいんだ」といいました。するとテンは「まあ、そうかもね・・・」「でも、ほーんの ちょっとだよ」といい、にっこりと微笑みあいました。
・・・こんな素敵なストーリーです。
「おちびさんじゃないよ」着眼点の例
数ある本の中から、どうしてこの本を選んだのかを説明するところから書き出すのも良いでしょう。
発見した「テンちゃんの偉いところ」を取り上げて、自分と比較した感想文にするのもよいでしょう。
テンちゃんは、マルに嫌なことをいういじめっ子に、勇敢に向かっていきましたが、この点に注目し感想を書いてみましょう。
食堂で助けてもらったマルちゃんは「テンちゃんって、いままで あった ともだちのなかで いちばん おおものだと おもう」と率直な言葉をテンちゃんにいいましたが、この場面を取り上げ、マルちゃんについて感想を述べるのもよいでしょう。
おもな登場人物は、テンちゃん、マルちゃん、いじめっ子の三人ですが、それぞれについての印象や感じたことを述べる感想文もよいでしょう。
テンちゃんは、最後にマルちゃんと背の高さを張り合うようなそぶりを見せましたが、マルちゃんは「テンちゃんのほうが おおきいよ」というと、テンちゃんは「まあ、そうかもね・・・」「でも、ほーんの ちょっとだよ」と答えて微笑みあいますが、この場面を読んで感じたことを述べる感想文もよいでしょう。
この本を読んだ後、背の高さやコンプレックスに対してどのような考え方の変化があったかに触れる感想文もよいでしょう。
例)私はこの本を読んで、背が低くてもテンちゃんのように勇気をもって行動すれば、友達から尊敬されるようになるんだと感じました。なぜならマルちゃんがいじめっこから助けてもらった後、真顔で「テンちゃんって、いままで あった ともだちのなかで いちばん おおものだと おもう」と言われたからです。・・・など。
—–話の広げ方の例———————-
「この本の内容をお父さんに話すと、お父さんは・・・」というように、家族に本の内容を伝えた際のエピソードを加える感想文もよいでしょう。家族の意見を加えることで、意外性のある感想文に進展させることができます。
例)本の内容をお父さんに教えると、お父さんは僕に「背の低い子はその分エネルギーが詰まっている気がするね」といいました。そういえば、親せきのお兄ちゃんも背は低いですが、かけっこも早いし、声も大きいのでひょっとしてお父さんの考えは当たっている気がしました。
例)本の内容をお母さんに教えると、お母さんは「人間は見た目じゃなくて気持ちや考え方が一番大事なのよ」と教えてくれました。・・・など。
「この本をきっかけにして、いろいろな本をもっと読んでみたいと思えるようになりました。」・・・という締めくくり方もよいでしょう。読書の習慣を身に着けるキッカケになったとする感想文は「教育的効果の表れを感じさせる感想文」です。
この本を読んで「伝えることの価値」「書き残すことの価値」について気づけたことを発表する感想文も素晴らしい着眼です。そして「自分も大人になったらこの本のような絵本を書ける大人になりたいなと思いました。」とするまとめ方も良いでしょう。
・・・これらの中からいくつかを取り上げ、関連する「自分の思い出」や「最近の出来事」などと絡めて感想文を書いてみましょう。
学校などの教育機関が与える課題は「教育的成果」を期待してのものです。そのため、教育機関からの課題としての読書感想文を書くにあたっては「どのような学びを得ることができたか」を感じ取れる感想文にすることが大切です。つまり・・・
この本を読んだ後「人として大切なことについて感じ取れた様子」や、「考え方の変化(成長)があった様子」、これらが文章から伝わってくる内容の感想文を書くことが特に大切となります。
「おちびさんじゃないよ」読書感想文の例【例文】
以下に、読書感想文の例文をご紹介いたします。文字数はまちまちですが「書き方」や「着眼点」の参考にしていただければと思います。小学生ではまだ習っていない漢字も含まれているため、その部分も平仮名に直したあとの文字数で、規定の文字数に合わせてください。
※原稿用紙に書く際は、改行のための空白部分も字数として数えます。句読点はそれぞれ1字に数えます。また、題名、学校名、氏名は字数に数えません。
これは便利!テキスト入力を原稿用紙に変換できるサイト
原稿用紙エディター
「おちびさんじゃないよ」を読んで①
主人公のテンちゃんは、背が小さいけど何でもできる元気なこです。
九九だって言えるし、インドネシアの首都も、火星探査機の名前だって知っているし、レストランでは大人用のメニューで注文もできるし、難しい本も読めます。なので、テンちゃんは自分のことを「おちびさん」と呼ばれるのをよく思っていません。
そんなテンちゃんのところに、テンちゃんと同じぐらい背の低い転校生のマルくんがやってきました。
ある日、マルくんが食堂でお昼ご飯を食べていると、いじめっこがやってきてマルくんに意地悪なことをいいました。
するとテンちゃんは、いじめっ子に向かい意地悪なことをいうのを注意しました。
いじめっ子は、今度はテンちゃんに「だから なんだよ ちーび」といいかえしました。
それに怒ったテンちゃんは「あたしは ちびじゃないっ‼」と食堂中に響き渡るような大声で反撃しました。
すると、いじめっ子はどこかにいってしまい、その後、マルくんとテンちゃんは、椅子にすわり仲良しになりました。
僕はこの本を読んで、テンちゃんはホントに偉いなと思いました。
なぜなら、いじめられているマルくんを助けるために、いじめっ子に勇敢に向かっていったからです。
もし僕なら、見ているだけで助けることはできなかったと思ったからです。
テンちゃんは背も小さいのに、いろいろなことができて、しかも勇気もあるすごい女の子だなあと思いました。
僕もこれからは、友達がいじめられていた場合は、テンちゃんのようにいじめっ子に注意できる勇気のある人間にならないといけないなと思いました。
マルくんとテンちゃんが仲良くなれたのも、そんな勇気のあるテンちゃんだったからだと思いました。
「おちびさんじゃないよ」を読んで②
四冊の本の中で、私は自分と同じように背が低いテンちゃんが主人公のこの本を読んでみました。
読んでみると、テンちゃんは私と違い、いろいろなことを積極的にチャレンジする元気な子である様子が書かれていたため、偉いなあと思いました。
なぜなら、私はそれほどいろいろ自分から進んでやろうとはしないからです。どちらかというと運動も嫌いだし、勉強もあまり好きではないからです。
また、テンちゃんは転校生のマルくんがいじめっこにからかわれていた時、いじめっ子に向かって注意したり、食堂のみんながびっくりするくらいの大きな声でいじめっ子に反撃するようなこともできる子でした。
お母さんにそのことを話すと、お母さんは「テンちゃんのようにいろいろなことに頑張ったり、いじめられている友達を助けてあげたりできるこにならないといけないね」といいました。
でも、私には難しいことや勇気のいることは、なかなかやれません。
そのことをお母さんに話すと、お母さんは「急にできるようにならなくてもしょうがないけど、本当はテンちゃんのようにいろんなことを頑張ったり、勇気が必要な時には逃げずに頑張ろうとすることが大事なことは覚えておいてね」といってくれました。
私は、そのお母さんの話を聞いて、少し安心しました。なぜなら、急に勇気を出したり、急になんでもやるようには私にはできないと思ったからです。
でも、本当はテンちゃんのような人間になることがいいことだと覚えることだけなら、今の私にもできると思ったからです。これからはちょっとずつでもいいから、テンちゃんを見習って、いまより頑張れるようにしないといけないなと思いました。
「おちびさんじゃないよ」を読んで③
完成次第、追加で掲載いたします。
人は見た目ではなく気持ちや心構えが一番大切
用紙・字数のルール その他
原稿用紙を使用し、縦書きで自筆してください。原稿用紙の大きさ、字詰に規定はありません。
文字数については下記のとおりです。
小学校低学年の部(1、2年生) 本文 800字以内
小学校中学年の部(3、4年生) 本文1,200字以内
小学校高学年の部(5、6年生) 本文1,200字以内
中学校の部 本文2,000字以内
高等学校の部 本文2,000字以内
※句読点はそれぞれ1字に数えます。改行のための空白部分も字数として数えます。
※題名、学校名、氏名は字数に数えません。
応募のルールについての詳細は主催者ページで発表されます。
⇒ 「青少年読書感想文全国コンクール応募要項」
他の課題図書&過去の入賞作品
2024年の小学校低学年(1,2年生)用の課題図書は次の4冊です。
クリックすると解説ページが開きます。
過去の課題図書の紹介
過去の課題図書も「自由図書」のジャンルとして感想文を提出することができます。そのため、どの本を読もうか迷っている場合「書き方のアドバイス」や「例文」が存在する過去の課題図書の中から本を探してみるのも得策です。
また、長年読み継がれている「名作」の中から感想文を書く本を選ぶのもよいでしょう。こちらも書き方のアドバイスや例文つきです。
名作おすすめ本一覧
書き方の参考用に、過去の入賞作品の紹介ページも作りましたのでご活用ください。
読書感想文の書き方のコツ
(テンプレートつき)