『パパはわるものチャンピオン』あらすじと読書感想文の書き方

2018年に映画化の『パパはわるものチャンピオン』

なんと主人公の男の子のパパはわるものの「ゴキブリマスク」

小さい男の子や女の子なら、絶対に正義のみかたが大好きな年ごろです。
でも男の子のパパはみんなが嫌いな悪者の「ゴキブリマスク」でした。

パパの事は大好きだけど、みんなはパパの事が嫌い
パパはわるものだからやっつけられたり
はんそくワザをつかったり
勝ってもみんな喜んでくれないし、怒っている

一生懸命わるもののお仕事をするパパを大好きだけど、やはり感じる複雑な思い

映画『パパはわるものチャンピオン』は前作『パパのしごとはわるものです』と2話の物語をあわせて映画化されます。
映画ではよりリアルにわるものチャンピオンのパパの活躍を見ることができ、ちょっぴり笑って、ホロッと泣ける物語になっていて「みんなが嫌がるお仕事をするってどういう事だろう?」とお子さんに伝える事ができます

こちらでは
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『パパのしごとはわるものです』あらすじ
『パパはわるものチャンピオン』あらすじ
『パパはわるものチャンピオン』読書感想文の例文と書き方

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『パパのしごとはわるものです』あらすじ


 

学校の宿題で「おとうさんのおしごと」について調べることになった男の子ですが、パパの鍛え上げられた体は知っているけど、どんな仕事かどうかはわかりません。
そこで男の子はパパのお仕事を知るためにこっそりとあとをついていきました。

たどり着いたのは大きな体育館、こっそりしのびこんだらこわいおじさんにみつかって「おまえのパパのしごとをよくみておけ」とリングの前につれてこられました。

そこではパパのような筋肉をした大きな人とマスクをかぶった人がにらみ合っています。
「カーン!」という高い音が鳴り響くと2人は取っ組み合いを始めます。そしてマスクの男がずるい真似をしてもう1人を攻め始めました。

「わるいことをしたら りっぱなおとこには なれないんだぞ!」と男の子は叫びそれに反応したマスクの男はびっくりします。男の子もそれにびっくり。なんとそのマスクを被った男はお父さんなのでした。

その後も2人の取っ組み合いは続き、お父さんの相手が反撃に出ると歓声が沸き上がりました。
ぼくは喜べなかった。わるものだけどゴキブリマスクはぼくのパパなんだ。
結局お父さんは負けてしまいます。みんながよろこんでいるから、みんなをにらみ、ゴキブリマスクのこともにらんだ。

なんでパパは かおをかくして わるいことをしているんだ?
いつの間にか パパが立っていた「パパはわるものだったんだね」
かえっていく、みんなの、たのしそうなかおが見える。
「わるものがいないと、せいぎの みかたが かつやくできないだろう?みんなのために、パパはがんばって、悪いことをしているんだ。わかるか?」
「わかんないけどそれをわかることにする」
胸がしくしくしてきて、パパの筋肉モリモリの腕をなでた「いたくなかった?」「痛かったけど 痛くないことにする」パパは正義のみかたの顔で笑った。
  

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『パパはわるものチャンピオン』あらすじ


 

男の子はパパのしごとを見に体育館にやってきました

パパのしごとは わるもの。せいぎのみかたとたたかっている。
ぼくはみたいような、みたくないようなきもちだった。
だって、わるもののパパは せいぎのみかたに やっつけられてしまうんだ。

せいぎのみかた ドラゴン・ジョージにはおおきなはくしゅがおきた。
ゴキブリマスク(パパ)がでると、みんながかおをしかめた。

ぼくのとなりには ドラゴン・ジョージを おうえんしにきた
ともだちのマナちゃんと マナちゃんのパパもいた。

「カーン!」と かねのおとが なりひびき
ぼくは ゴキブリマスクをおうえんしたいけど、マナちゃんがきになった。

マナちゃんは ゴキブリマスクがやられるとうれしそうに こえをあげた。
ぼくはこころのなかで応援した。がんばれゴキブリマスク(パパ)

だけどゴキブリマスクは なかまのギンバエマスクと ずるいこうげきをした。
するいこうげきをつづける ゴキブリマスクにみんなおこっていて
とうとうひっさつわざ「ホイホイドライバー」でドラゴン・ジョージに勝ってしまった。

「やったぁ」とぼくがよろこぶと
「わるものなんか だいっきらい」とマナちゃんににらまれた
そして「ひきょうもの」「ずるいことするな」「きたないゴキブリチャンピオン」と
みんながパパに怒っていた。

しあいがおわってパパが「うれしくないのか」ときかれたけど
ぼくは「わるものが かって よかったの?」とパパにきいた。

「パパは わるものの チャンピオンだ」とむねをはった。
「だから、せいぎのみかたに かって、ごみをなげられる。それでいいんだ」

ぼくはパパにしがみつき「こんどはまけてもいいよ」といった。

マナちゃんに「どうして わるものの ゴキブリマスクをおうえんしたの?」と聞かれた。
でもぼくは「ぼくのパパはゴキブリマスクにそっくりでしょ」とパパといっしょにおどけてみせた。
  

『パパはわるものチャンピオン』読書感想文の例文と書き方

 

対象年齢 > 幼児~ 小学校低学年
『パパはわるものチャンピオン』の内容を幼児くらいの年齢だと少し難しいかもしれません。なぜならばこれは「必要悪」のお話であり「仕事へのプライド」のお話だからです。
「パパの事は好きだけど、パパはわるもので、みんなに嫌われている。」
小さい子供自身がこのアンビバレントな心理の着地点を見つけるのはとても難しいかもしれません。
小さい子供への善悪の教育は大体が勧善懲悪が基本ですから、プロレスの世界では何故、悪役がいるのかとかを子どもに理解させるのは難しいと思われます。幼児からが対象の本作ですがこの絵本から子供に何かを感じ取ってもらうなら、小学校低学年くらいからがおすすめです。特に読書感想文をこの物語で書かせる場合、親子で以下の内容で話し合うと良いでしょう。
  

『パパのしごとはわるものです』から
・「わるものがいないと、せいぎの みかたが かつやくできないだろう?みんなのために、パパはがんばって、悪いことをしているんだ。わかるか?」どうしてパパがわるものになるのがみんなのためになるのか?
・「わるいことをしたら りっぱなおとこには なれないんだぞ!」とぼくがいつも言われていることなのに、パパはわるものをしています。パパはりっぱな大人じゃなくなりましたか?
・「わかんないけど それを わかることにする」「痛かったけど 痛くないことにする」どうして気持ちと反対の気持ちを持とうとしたのか?

『パパはわるものチャンピオン』から
・ぼくはこころのなかで応援した。がんばれゴキブリマスク…なぜ声に出してゴキブリマスクを応援しなかったのか?
・「パパは わるものの チャンピオンだ」とむねをはり「だから、せいぎのみかたに かって、ごみをなげられる。それでいいんだ」とパパが行った理由はなにか?
・僕とパパはどうしてマナちゃんにパパがゴキブリマスクだと教えなかったのか?

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