「子ぶたのトリュフ」読書感想文の例文【2作品】

2019年の課題図書対策!
「青少年読書感想文全国コンクール」小学校「中学年」の部(3、4年生用)
「子ぶたのトリュフ」
(あらすじ&ポイント)(書き方の例)などをご紹介いたします。

※読書感想文の書き方を伝える親御さんなど「大人むけ」の内容です。

本書に出てくるエピソードが、とても現実的であり、かつ分かりやすい点も、読書感想文の課題図書として、ふさわしいものだといえます。読みやすく、内容もとても優れている本書は、2019年の小学校中学年(3、4年生向け)の課題図書の中で、もっともおすすめの本です。


「子ぶたのトリュフ」(さ・え・ら書房)
著者:ヘレン・ピータース・文 エリー・スノードン・絵 もりうちすみこ・訳
本体価格:1,400円
ページ数:208ページ
ISBN978-4-378-01524-8

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内容紹介
お母さんぶたのおっぱいもすえなかった赤ちゃんぶたは、ジャスミンのけんめいな世話で命をとりとめる。そしてあらしの夜、かしこい子ぶたに成長したトリュフは、行方不明になったモルモットを、においをたよりに追いかける。

内容(「BOOK」データベースより)
ジャスミンに命をすくわれた子ぶたのトリュフ。こんどはジャスミンを助けるために大かつやく!農場を舞台にした、少女と子ぶたの心あたたまる物語。

詳細なあらすじはこちら!
『子ぶたのトリュフ』読書感想文の書き方・考え方の例

 

大人目線で捉えれば、この本は、子豚の命を救う話をかわきりに、動物とのふれあいのを通して、人間に必要な優しさや、他人への思いやりの気持ちを育む本といえます。

以下の点にスポットを当てた感想文を書いてみるのはいかがでしょうか?
 

感想文の着眼例
     
    次のような「学び」や「着眼」を得られたことを伝える感想文にするのはいかがでしょうか?

    弱いものを助けることの大切さについて

    動物を育てることで「自分も親から見ればこのように大切に思われている対象であること」を考えさせられたという「視点の拡大」があったことについて

    命の大切さや、命は失うと取り返しがつかない対象である点などについての発見について

    お友達のトムから2匹のモルモットを預かりましたが、動物を預かることの責任の重さについて考えさせられたこと

    預かったモルモットが嵐の日にいなくなりましたが、もし探し出せなかった場合、どんな気持ちになるか

    ジャスミンのように人間は自分のため以上に「自分が愛するもののため」なら頑張れてしまう性質がある点について

    命を守るために必要な考え方とは、どのような考え方だと思うか

    ジャスミンが子供なのに将来自分がなりたい仕事を見つけた点についてどう感じたか

    牧場経営という仕事や、獣医師という仕事に対してどのように思ったか

    こんなにかわいい動物を食べてしまう人間の「食文化」について考えさせられたこと

    ・・・お子様には、これらの点に気づくよう質問しながら感想文を書かせててみるのもよいでしょう

 
学校などの教育機関が与える課題図書は「教育的成果」を期待してのものです。
そのため、教育機関からの読書感想文を書くにあたっては「どのような学びを得ることができたか」を感じ取れる感想文にすることが大切です。

つまり、教育機関が与える課題図書に対する感想文は・・

感想文を書きなさい=どのような学びを得られたかを書きなさい

 
・・の意味だからです。感想文の書き方をアドバイスする親としては、そのような方向性(どのようなことが勉強になったか)を意識させながら、アドバイスをするとよいでしょう。

簡単な構成(書き方の順序)の例としては・・・

①4冊ある課題図書の中から、なぜこの本を選んだのかの説明
②「この本は・・」で、どのような内容の本だったのかを簡単に紹介する
③特に気になった点と「その理由」を述べる
④「この本を読んで、私は・・・」発見や反省点、今後の自分の在り方など「学び」を述べる

 
・・小学校中高学年生の場合、1200字以内という少ない文字数で書く必要がありますので、それほど多くは書けません。①~④までを簡単に書けば、おのずと1200字程度ならすぐに埋まるはずです。

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読書感想文・用紙と字数のルール その他の詳細
     
    原稿用紙を使用し、縦書きで自筆してください。原稿用紙の大きさ、字詰に規定はありません。
    文字数については下記のとおりです。
    小学校中高学年の部(3,4年生)本文1200字以内 
    ※句読点はそれぞれ1字に数えます。改行のための空白か所は字数として数えます。
    ※題名、学校名、氏名は字数に数えません。
    詳細はこちら⇒ 「青少年読書感想文全国コンクール応募要項」

 
便利な文字数カウンター
 

「子ぶたのトリュフ」読書感想文の例文

改行のための空白部分は字数として数えますので、以下の感想文では、既定の1200字を超えてしまいますが、書き方の参考として活用してください。

「子ぶたのトリュフ」を読んで①

この夏休みに私は課題図書の4冊すべてを読んでみました。今回、読書感想文を書くために選んだ本は4冊の中で一番面白かったこの「子ブタのトリュフ」です。どれだけ面白かったというと、課題図書にはなっていない、この本の続編の本まで買ってもらったほどです。

つまり、私はこの本の続編を含め、この夏休みに5冊の本をよんだことになります。夏休みに何冊も本を読んでみたことはこれまでなかったので、私にしては大進歩だとおもいました。

この物語は、獣医師のお母さんを持つ、主人公のジャスミンという女の子が、近所の牧場で生まれた子ぶたを助け育てていくお話です。牧場の人からは子ぶたが11匹産まれたと聞かされていましたが、あまりにも小さいため、気づかれなかった別の一匹の子ぶたを、ジャスミンが発見し、命を助けるところから物語は始まります。

この子ぶたの名前をトリュフと名づけたのもジャスミンですが、発見した時、あまりにも小さかったため、牧場主のカーターさんは諦めるといい、殺してしまうところでした。それをジャスミンが育てることにし、こっそり家に持ち帰り命を救ってあげたのです。

はじめはミルクも飲めないほど弱っていたトリュフですが、ジャスミンが湯たんぽなどで体を温めたり、ミルクを針のない注射器で口に流し込んだり、獣医師のお母さんのようなしっかりした対応をしたため、命をすくうことができたのです。

この部分を読んだとき、私は、もし自分なら、湯たんぽで体と温めてあげたり、針のない注射器でミルクを口に流し込んだりはできなかったと思いました。やはり、ジャスミンには獣医師のお母さんがいたため、日ごろ動物の助け方を聞かされていたからではないかと思いました。

大きくなって、ボール拾いをする遊びを覚えるまでに成長したトリュフでしたが、ぶたが犬のようにボール拾いの遊びをできるほど賢い動物だということは、この本を読むまで知りませんでした。また、ぶたは犬よりも鼻が利くことにも驚きました。

なによりもこの本で感動した点は、友達のトムから預かった2匹のモルモットを、台風の日に行方不明にした際、トリュフの鼻を頼りに探し出せたことです。友達から預かったモルモットがいなくなってしまった時のジャスミンの気持ちを考えると、泣き出したい気持だったに違いありません。それは、モルモットが無事でいるか心配する気持ちのほか、もし見つけられなかったら預けた飼い主のトムに、どれだけ申し訳ない気持ちになるか両方の心配事が重なっていたためです。

この大事件の時に、鼻のいいトリュフがいてくれたからモルモットを見つけることができましたが、もしトリュフがいなかったら、絶対にみつからなかったと思います。見つけてくれた時、トリュフには本当に「ありがとう」と言ってあげたく思いました。また、それと同じぐらいの気持ちで、トリュフの命を救ってあげた、ジャスミンに感謝したいと思いました。(1199文字)
 

「子ぶたのトリュフ」を読んで②

僕はこの本を読んで、とても後悔しました。それは、この本の主役にあたる動物が子豚だったからです。実は、本を読んだ前の日のお昼に、豚の生姜焼き定食を食べていたのす。生姜焼き定食は、僕もお父さんも大好きで、お父さんと出かけたときは、いつも帰りにドライブインで生姜焼き定食を食べています。

本の表紙には、子豚の絵が描いてありましたが、読み始めるまで生姜焼き定食を食べたことなど、すっかり忘れていたほど、何の罪悪感もなく読み始めました。

ところがです。本を読んでいる最中から、だんだん豚を食べた自分が、とても悪いことをしたように思いはじめたのです。

それは、主人公の女の子ジャスミンが、子豚の命を助けるために、大変な努力をしていたからです。ミルクも飲めない状態の、生まれたばかりの子豚トリュフに、針のない注射器でミルクを与えた様子や、体を温めるために湯たんぽを使い、まるで、母親のように大事にして命を救った様子が書かれていたからです。それなのに僕は、お父さんと一緒に、おいしく生姜焼き定食を食べてしまっていたのです。

本の内容は、ジャスミンと、この子豚のトリュフとの出会いや生活の様子を描いたものでしたが、豚は犬のように芸を覚えたり、一緒に遊べるほど賢い動物だということも、この本を読んではじめて知りました。

特に驚いたのは、豚の鼻の良さについて知ったことです。豚は地面深くに埋めたものまでかぎ分けられるほど鼻が利くというのです。物語の中では、この鼻の良さのおかげで、いなくなった二匹のモルモットを探し出すことにも成功した様子が書かれていました。

僕は、この部分にもとても考えさせられるものがありました。それは、僕たちが日ごろ食べている豚が救った動物が、動物実験でよく使われるモルモットだったという点です。モルモットというと、薬の開発のために、人間が毎年何万匹も殺してしまっている動物だということも、お父さんに聞いて知っていたからです。

お父さんにそのことを教えてもらっていなかったなら、この本を読んでも、モルモットが助かって良かった話としての印象しか得られなかったかもしれません、しかし、おそらく、この本を書いた作家の先生も、豚やモルモットなどの動物の命を奪っている人間に「人間は動物に対して可哀想なことをしている」ことを気付かせるために、豚とモルモットを本の中に登場させたのではないかと思いました。

僕は、この本を読んで、もう豚を食べたくなりました。この本がきっかけになり、僕は将来ベジタリアンになることを誓うことにしました。学校では給食があるため、動物の肉を食べなくてはなりませんが、給食を食べなくてもよくなる歳になったなら、僕は動物のお肉はできるだけ食べないうようにしようと思いました。

この本を読んで、僕は自分の食生活を見直すきっかけになり嬉しく思いました。(1170文字)
 

生き物を育てることや、動物とのふれあいを通じ、子供に優しい心を育むことができる
 

2019年 小学校中学年そのたの課題図書


「かみさまにあいたい」(ポプラ社)
著者:当原珠樹・作 酒井以・絵
本体価格:1,200円
ページ数:182ページ
ISBN978-4-591-15849-4

内容紹介
大好きだったおばあちゃんに、うそをついたまま永遠の別れを迎えてしまった雄一。
ひょんなことから、同級生の竜也といっしょに、「神さま」との交信を試みるが……。

心の傷を抱えた少年たちのひみつの友情と成長の物語。

(「BOOK」データベースより)
大好きなおばあちゃんにうそをついたまま、永遠の別れをむかえてしまった雄一。ひょんなことから、同級生の竜也といっしょに、「神さま」との交信を試みることになるが…。心の傷を抱えた少年たちのひみつの友情と成長の物語。

「かみさまにあいたい」読書感想文の書き方の例文【3作品】
『かみさまにあいたい』読書感想文の書き方・考え方の例
 


「そうだったのか!しゅんかん図鑑」 (小学館)
著者:伊知地国夫・写真
本体価格:1,300円
ページ数:44ページ
ISBN978-4-09-726777-5

内容紹介
肉眼で見えぬ瞬間を切り「撮った」写真絵本

ふだん何気なく見ているものを、
その瞬間でストップ!
撮影してみました。

<内容>
◆わる!消える!(シャボン玉を指でわる 自然に消えるシャボン玉)
◆これはなに?なんだろう?(シャワーの水・じょうろの水 じゃ口からたれる水)
◆消える!点く!(ろうそくの炎が消えるとき 点火ぼうの点火の瞬間)
◆わる!はじける!(たまごをわると ポップコーンがはじめる瞬間)
◆これはなに?なんだろう?(ミルククラウン・オレンジクラウン 水入り風船がわれるとき・風船がわれるとき)
◆こぼれる!しずむ!(コップの水がこぼれる トマトが水にしずむ)
◆ぶくぶく ふく!沸かす!(ストローでふいたときの泡 沸騰の泡)
◆つぶれる!投げても!打っても!(ドッジボールをゆかに投げつける テニスボールをラケットで打つ)
◆火花がちる! 煙が上がる!(せんこう花火の火花 蚊とり線香の煙)

驚き連続の写真絵本です。
めくるとページが2倍になる造本で、より驚き度もアップ!

きっと自然科学への興味が湧いてきます。

【編集担当からのおすすめ情報】
思いもかけぬ映像に、
ただ驚きの連続の撮影現場。

★蚊取り線香の煙が、こんなに美しいとは!
★実は残像を見ていただけだった!なんて火花にも発見あり。

こんな写真絵本を学生時代に見ていたら、
物理の授業も楽しかっただろうなと思えます。
幼いうちに是非!
もちろん、大人になってから見ても、かなり楽しめます。

内容(「BOOK」データベースより)
しゅんかんの世界へようこそ!ふだんなにげなく見ているものも、その一瞬を「ストップ!」。切りとってみると…?肉眼では見えないものが見えてくるから不思議です。実際に見えるものとはちがう現象だったり、見えていたはずが、じつは残像だったり!この本は、1秒に何千ものコマで“一瞬”を切り取る「しゅんかん」写真家のわざの結晶です。なんだか、おもしろいな…と思うことこそ、科学への興味の第一歩。まずは、しゅんかん画像をぞんぶんにお楽しみください!

『そうだったのか!しゅんかん図鑑』読書感想文の書き方・考え方の例
 


「季節のごちそうハチごはん」(ほるぷ出版)
著者:横塚眞己人・写真と文
本体価格:1,500円
ページ数:41ページ
ISBN978-4-593-56337-1

内容紹介
岐阜県の郷土料理のひとつに、「ヘボの甘露煮」というものがあります。「ヘボ」とはこの地方の呼び名で、クロスズメバチという種類のハチです。ハチを食べると聞くとおどろくかもしれませんが、むかしから、日本各地や世界中で、虫は食べられてきました。日本の一部の地域では、今も、季節のごちそうとして虫を食べているのです。いったい、どんなふうに虫を食べているのでしょうか。

内容(「BOOK」データベースより)
岐阜県などのある地域では、ハチの子を食べる習慣があります。おどろくかもしれませんが、むかしから、世界中で虫は食べられてきました。日本でも、季節のごちそうとして虫を食べているのです。いったい、どんなふうに食べているのでしょうか。

『季節のごちそうハチごはん』読書感想文の書き方・考え方の例

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