「かみさまにあいたい」読書感想文の書き方の例文【3作品】

2019年の課題図書対策!
「青少年読書感想文全国コンクール」小学校「中学年」の部(3,4年生用)
「かみさまにあいたい」
(あらすじ&ポイント)(書き方の例)などをご紹介いたします。

※読書感想文の書き方を伝える親御さんなど「大人むけ」の内容です。


「かみさまにあいたい」(ポプラ社)
著者:当原珠樹・作 酒井以・絵
本体価格:1,200円
ページ数:182ページ
ISBN978-4-591-15849-4

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内容紹介
大好きだったおばあちゃんに嘘をついたまま、永遠の別れをむかえてしまった主人公の雄一。教室で、先生の指示には従わず、反抗的な態度で、クラスメートからも敬遠されている竜也。そんな二人が、成長していくストーリーです。竜也はシングルマザーの母と二人暮らしをしており、看護師をしている。誕生日の夜、一人ぼっちでこたつで寝てしまいます。夜中、ふと気がつくと自分の頭をやさしくなでる女の神様が。その神様にもう一度会いたいと願います。雄一は、認知症になったおばあちゃんを柔道の試合に招待しなかったことや、そのあと、柔道を辞めたことを悔やみ続けています。おばあちゃんが言っていた「強くてまっすぐな男」になりたいと願っています。そんな二人が、神様との交信を試みる・・・

(「BOOK」データベースより)
大好きなおばあちゃんにうそをついたまま、永遠の別れをむかえてしまった雄一。ひょんなことから、同級生の竜也といっしょに、「神さま」との交信を試みることになるが…。心の傷を抱えた少年たちのひみつの友情と成長の物語。

詳細な「あらすじ」はこちら!
『かみさまにあいたい』読書感想文の書き方・考え方の例
 

 
学校などの教育機関が与える課題図書は「教育的成果」を期待してのものです。
そのため、教育機関からの読書感想文を書くにあたっては「どのような学びを得ることができたか」を感じ取れる感想文にすることが大切です。

つまり、教育機関が与える課題図書に対する感想文は・・

感想文を書きなさい=どのような学びを得られたかを書きなさい

 
・・の意味だからです。感想文の書き方をアドバイスする親としては、そのような方向性(どのようなことが勉強になったか)を意識させながら、アドバイスをするとよいでしょう。

簡単な構成(書き方の順序)の例としては・・・

①4冊ある課題図書の中から、なぜこの本を選んだのかの説明
②「この本は・・」で、どのような内容の本だったのかを簡単に紹介する
③特に気になった点と「その理由」を述べる
④「この本を読んで、私は・・・」発見や反省点、今後の自分の在り方など「学び」を述べる

 
・・小学校中学年生の場合、1200字以内という少ない文字数で書く必要がありますので、それほど多くは書けません。①~④までを簡単に書けば、おのずと1200字程度ならすぐに埋まるはずです。

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読書感想文・用紙と字数のルール その他の詳細
     
    原稿用紙を使用し、縦書きで自筆してください。原稿用紙の大きさ、字詰に規定はありません。
    文字数については下記のとおりです。
    小学校中学年の部(3,4年生)本文1200字以内 
    ※句読点はそれぞれ1字に数えます。改行のための空白か所は字数として数えます。
    ※題名、学校名、氏名は字数に数えません。
    詳細はこちら⇒ 「青少年読書感想文全国コンクール応募要項」

 

「かみさまにあいたい」読書感想文の例文

改行のための空白部分は字数として数えますので、以下の感想文では、既定の1200字を超えてしまいますが、書き方の参考として活用してください。

「かみさまにあいたい」を読んで①

雄一と竜也の共通点は孤独な少年だということ。この物語は二人の少年の孤独に対する受け取り方と、その心の状態が、どのように生活の中で態度として表れたかを伝える内容なのだと感じました。

僕がとても違和感を感じたのは、竜也が雄一に「神様がいると思うか」と質問したところです。僕にとってその質問は「サンタクロースはいると思うか」という質問と同じようなものだからです。

雄一も竜也も悩みや不安を抱えている少年でしたが、竜也の方は考え方や他人への態度の表れ方が、とても屈折していて、誰か心の支えになる人がいないと、変な大人になりそうな気がしました。

というのも、実は、僕のおじさんが若いころ、竜也と同じように神様がいるとかいないとかを真剣に考えたことが理由で、大学をやめてしまった人だったからです。そのため親戚中からいろいろ質問攻めにされたり、怒られたりして何年も家に戻ってこれなくなったからです。僕と同じぐらいの子供で、そんな考え方をする人がいるのか、とても不思議に思い、やはり本の中のストーリーだなと思ったのです。

母親が忙しくて遊んでもらえない竜也の寂しさは分かります。でも「神様は女で、やさしそうで一緒にいるだけでほっとする、幸せな感じ」という妄想で心を癒しているというのは、かなり心が病んでいる状態だと思うし、母親は看護師さんなのに、なぜそういう子供の気持ちが分からないでいるのか理解できませんでした。

竜也に比べ、雄一の悩みはどちらかというと、まだ救いようがあるものだと思いました。認知症のおばあちゃんとの割り切れない分かれ方をした事実がありましたが、そうであっても、神様にお願いをする際「強くてまっすぐな男になれますように」という現実的なお願いにできていたからです。

僕はこの本を読んで、子供が不幸になるのは、家族との関係の中に原因があることが多いのだと感じました。雄一と竜也もそうでしたが、子供の気持ちを察してあげないといけないのは先生や友達より、まずは家族なのだと思いました。

特に、この本の中で僕がガッカリした人は、竜也のお母さんです。看護師の仕事はとても尊敬できる仕事だと思うし、忙しいのも分かります。僕の親戚にも病院で働いている人がいますので、看護師さんの仕事は大変なことをよく聞かされています。でも、竜也が周りに八つ当たりしたり、神様の妄想をしたりしているようでは、お母さんの立派さと、竜也のダメさで、プラスマイナスがゼロになるようなものだと思うからです。

また、この本の中で、ナンシーはとてもいいアドバイスをしてくれたなと感心しました。雄一も竜也もナンシーの考え方のアドバイスがなかったら、良い方向にはいかなかったと思ったはずだからです。ナンシーのアドバイスを聞いて思ったことは、人間は「理由付け」や「考え方」が発見できれば、心は安心できるようになるということです。また、自分だけで考えているとよい考えはなかなかでないものですが、そういう場合はだれかに相談してみることが有効なのかもしれないと思いました。僕も困ったときに頼れるナンシーのような人がいればいいなと思いした。(1284文字)
 

「かみさまにあいたい」を読んで

この夏、僕は課題図書の4冊すべてを読んでみました。というより、お父さんが4冊とも買ってきたので読まないと叱らせそうなので、全部読むしかありませんでした。4冊読んだ結果「子ぶたのトリュフ」と「かみさまにあいたい」のどちらかで感想文を書こうと思ったのですが、この「かみさまにあいたい」の方が、印象深いエピソードがあったので、この本で感想文を書こうと思いました。

この本は、同級生の雄一と竜也の心の問題をあつかったストーリーで、雄一は、おばあちゃんに嘘をついたままおばあちゃんが死んでしまったことへの後悔、竜也はお母さんが忙しくて相手をしてくれない寂しさからの周囲とトラブルばかり起こしていたのですが、それらの悩みを徐々に受け入れていけるようになるというものでした。

主人公は、雄一らしいのですが、竜也も主人公といってもいいぐらい、この物語の中では重要な存在です。僕がこの本を読んで感じたことは、雄一と竜也の性格の違いです。

同級生で、同じように悩みをもっている二人でしたが、辛さに対する態度の表れ方が、あたかも比較して考えてもらいたいかのように、違っていたのです。

雄一は、おとなしく、自分の中でウジウジ考えこむタイプであり、竜也は他人と喧嘩してしまうような行動に表れてしまうタイプといった感じです。

この二人の性格の違いを見ていて、僕は、心の悩みを外に出す竜也の性格は、ものすごく損だなと思いました。それは、もし大人になっても、そういう性格が抜けずに、周囲とトラブルばかり起こしていたなら、いつかは警察に逮捕されるような人間になってしまうかもしれないと思ったからです。

それに比べ、雄一は、優柔不断でどちらかというと内向的な性格のため、他人に危害を加えるタイプではないため、悪いほうに進んでいっても世の中に迷惑をかける人にはならないと思ったからです。

また、この本を読んで、考えさせられたことは、僕にも雄一と同じように、おばあちゃんがいるのですが、まだ認知症になるような年齢ではないのですが、もし雄一のおばあちゃんぐらいになったとき、認知症になったらどんな接し方をすればいいか考えさせられたのです。ひょっとしたら雄一とおなじように、友達には見せないようにするかもしれないし、雄一とおなじように、体裁のいい嘘をついてしまうかもしれないと思ったのです。そのため、おばあちゃんが元気なうちに、思い出をたくさん作っておこうと思いました。

竜也のお母さんは忙しい人ですが、竜也に問題があるのは、そのためなので、自分のお母さんが竜也と同じように忙しい人でなくて良かったと思いました。そう考えると、僕は竜也より恵まれているんだと思い、のんきでいられることに感謝しないといけないと反省させられました。

この本を読んで発見したことは、本の中の登場人物で、不幸な人や苦しんでいる人が出てきた時は、自分と比較して読むことの大切さです。自分の恵まれている点に感謝すること、そして、その恵まれている状態はひょっとすると、いつかなくなってしまうかもしれないという危機感を持ちながら生活することが大切なのだと思いました。(1285文字)
 

こちらのブログにも1200文字用の感想文の例があります。
『かみさまにあいたい』読書感想文の書き方・考え方の例
 

子供に感想文を書かせる際に意識すべきことは「読書を嫌いにさせないことの配慮」です。感想文の課題が理由で「読書嫌い」になるお子さんも多いからです。その点は特に重要です。
 

小学校中学年

 


「子ぶたのトリュフ」(さ・え・ら書房)
著者:ヘレン・ピータース・文 エリー・スノードン・絵 もりうちすみこ・訳
本体価格:1,400円
ページ数:208ページ
ISBN978-4-378-01524-8

内容紹介
お母さんぶたのおっぱいもすえなかった赤ちゃんぶたは、ジャスミンのけんめいな世話で命をとりとめる。そしてあらしの夜、かしこい子ぶたに成長したトリュフは、行方不明になったモルモットを、においをたよりに追いかける。

内容(「BOOK」データベースより)
ジャスミンに命をすくわれた子ぶたのトリュフ。こんどはジャスミンを助けるために大かつやく!農場を舞台にした、少女と子ぶたの心あたたまる物語。

『子ぶたのトリュフ』読書感想文の書き方・考え方の例
 


「そうだったのか!しゅんかん図鑑」 (小学館)
著者:伊知地国夫・写真
本体価格:1,300円
ページ数:44ページ
ISBN978-4-09-726777-5

内容紹介
肉眼で見えぬ瞬間を切り「撮った」写真絵本

ふだん何気なく見ているものを、
その瞬間でストップ!
撮影してみました。

<内容>
◆わる!消える!(シャボン玉を指でわる 自然に消えるシャボン玉)
◆これはなに?なんだろう?(シャワーの水・じょうろの水 じゃ口からたれる水)
◆消える!点く!(ろうそくの炎が消えるとき 点火ぼうの点火の瞬間)
◆わる!はじける!(たまごをわると ポップコーンがはじめる瞬間)
◆これはなに?なんだろう?(ミルククラウン・オレンジクラウン 水入り風船がわれるとき・風船がわれるとき)
◆こぼれる!しずむ!(コップの水がこぼれる トマトが水にしずむ)
◆ぶくぶく ふく!沸かす!(ストローでふいたときの泡 沸騰の泡)
◆つぶれる!投げても!打っても!(ドッジボールをゆかに投げつける テニスボールをラケットで打つ)
◆火花がちる! 煙が上がる!(せんこう花火の火花 蚊とり線香の煙)

驚き連続の写真絵本です。
めくるとページが2倍になる造本で、より驚き度もアップ!

きっと自然科学への興味が湧いてきます。

【編集担当からのおすすめ情報】
思いもかけぬ映像に、
ただ驚きの連続の撮影現場。

★蚊取り線香の煙が、こんなに美しいとは!
★実は残像を見ていただけだった!なんて火花にも発見あり。

こんな写真絵本を学生時代に見ていたら、
物理の授業も楽しかっただろうなと思えます。
幼いうちに是非!
もちろん、大人になってから見ても、かなり楽しめます。

内容(「BOOK」データベースより)
しゅんかんの世界へようこそ!ふだんなにげなく見ているものも、その一瞬を「ストップ!」。切りとってみると…?肉眼では見えないものが見えてくるから不思議です。実際に見えるものとはちがう現象だったり、見えていたはずが、じつは残像だったり!この本は、1秒に何千ものコマで“一瞬”を切り取る「しゅんかん」写真家のわざの結晶です。なんだか、おもしろいな…と思うことこそ、科学への興味の第一歩。まずは、しゅんかん画像をぞんぶんにお楽しみください!

『そうだったのか!しゅんかん図鑑』読書感想文の書き方・考え方の例
 


「季節のごちそうハチごはん」(ほるぷ出版)
著者:横塚眞己人・写真と文
本体価格:1,500円
ページ数:41ページ
ISBN978-4-593-56337-1

内容紹介
岐阜県の郷土料理のひとつに、「ヘボの甘露煮」というものがあります。「ヘボ」とはこの地方の呼び名で、クロスズメバチという種類のハチです。ハチを食べると聞くとおどろくかもしれませんが、むかしから、日本各地や世界中で、虫は食べられてきました。日本の一部の地域では、今も、季節のごちそうとして虫を食べているのです。いったい、どんなふうに虫を食べているのでしょうか。

内容(「BOOK」データベースより)
岐阜県などのある地域では、ハチの子を食べる習慣があります。おどろくかもしれませんが、むかしから、世界中で虫は食べられてきました。日本でも、季節のごちそうとして虫を食べているのです。いったい、どんなふうに食べているのでしょうか。

『季節のごちそうハチごはん』読書感想文の書き方・考え方の例
 

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