『北極と南極の「へぇ~」くらべてわかる地球のこと』読書感想文【例文】

2020年の課題図書対策!
こちらでは「第66回 青少年読書感想文全国コンクール」小学校「中学年」の部(3、4年生用)
『北極と南極の「へぇ~」くらべてわかる地球のことの「あらすじ(内容)」や「着眼点のポイント」、そして「感想文の書き方の例文」などをご紹介いたします。

※おもに、子供が1200字で読書感想文を書くための「書き方を教える大人むけの内容」になります。

『北極と南極の「へぇ~」くらべてわかる地球のこと』
中山由美(著)
秋草愛(絵)
出版社:発行学研プラス(2019年08月01日)
120ページ
定価:1,400円+税

~~目次~~~~~~~~~~~~~~~
『北極と南極の「へぇ~」くらべてわかる地球のこと』について
 ・あらすじ(内容)
 ・ここがポイント!着眼点の例
読書感想文の例文【2例文&入選作品】
書きやすい読書感想文の構成の例
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『北極と南極の「へぇ~」くらべてわかる地球のこと』について・・・

 

あらすじ(内容紹介)
朝日新聞の極地記者である中山由美さんが書いた、南極と北極での自然や暮らしを紹介した作品です。北極と南極、どちらが寒い? 氷の量はどちらが多いの? どんな動物がいるの? ふたつの極地をくらべると、にているようで、ちがうところがいっぱい! 北極・南極のすばらしさにふれながら、地球のことを見つることに役立つ内容です。

目次
第一章 南極と北極の「へぇ~」
 Q1 南極と北極ってどこのこと
 Q2 南極と北極はどこの国のもの?
 Q3 南極と北極寒いのはどっち?
 Q4 氷の量はどっちが多いかな?
 Q5 南極と北極、動物が人に近寄ってくるのはどっち?
第二章 人の社会と遠くはなれた南極
 コラム① ~中山記者の南極動物記~
第三章 人がくらす北極
 コラム② ~中山記者の北極動物記~
第四章 南極・北極から見える地球環境の変化
エピローグ わたしたちとつながっている、南極・北極

 

     
    以下のような着眼点を参考に自身の考え方を述べてみるのはいかがでしょうか?

    南極と北極の違いや、そこでの自然現象、生活などについて、タイトルどおり自分が「へぇ~」と感心したり驚いたところを自分の予想と照らし合わせながら感想を述べる。

    極地記者という著者の仕事についてどのように感じたか、そのような仕事をされている著者をどのように思うか。

    著者の山中さんはどのような目的でこの本を書いたのか自分の考えを述べてみる。

    日本の南極探査船が、やむを得ず南極に置き去りにしてしまった犬と1年後に再会できたという出来事がありましたが、自然の調査と動物の命について感じたことを述べる。

    人間が住んでいる北極では、先住民と各国政府とのあいだで考え方の違いが生じているようですが、その点について自分の感じたことや、どうあるべきか考えを述べてみる。

    1800年代まで北極にいた、ペンギンに似た鳥のオオウミガラスが絶滅してしまい、現在では、はく製しかのこっていないことが書かれていましたが、著者はなぜこのことについて書いたのかを考え、自分の考えを述べる。

    南極や北極に住む生き物の体の変化について、動物の適応や進化に必要な時間を想像し、進化には大変な時間がかかったであろうこと、そしてそのような進化を遂げた動物でも人間は短時間で絶滅させてしまう可能性があることなどを述べ、環境保護の重要性を感じたことを書く。

    南極や北極のほか、自然との付き合い方について、この本を読む前と読んだ後では、どのように認識が変わったか。

    ・・・これら中からいくつかを引き合いに出し「自分の考え」や「過去の思い出」などとからめて解説してみましょう。

 
学校などの教育機関が与える課題は「教育的成果」を期待してのものです。そのため、教育機関からの課題としての読書感想文を書くにあたっては「どのような学びを得ることができたか」を感じ取れる感想文にすることが大切です。

つまり、教育機関からの課題としての感想文は・・

感想文を書きなさい=どのような学びが得られたかを書きなさい

 
・・の意味だからです。そのような方向性(どのようなことが勉強になったか)を意識して、伝える内容や構成を考えてみましょう。

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『北極と南極の「へぇ~」くらべてわかる地球のこと』読書感想文の例文

以下に書き方の例を3作品ご紹介いたします。3,4年生の場合、本文1200字以内という文字数の制限があります。そのため、以下の例文では文字数がややオーバーしています。また、小学校の三、四年生ではまだ習っていない漢字も含まれているため、その部分も平仮名に直して文字数の調整を行ってください。「書き方」「着眼点」の参考にしていただければと思います。

便利な文字数カウンター
 

『北極と南極の「へぇ~」くらべてわかる地球のこと』を読んで①

いつのころからか、私はニュース番組などで、南極や北極の話が取り上げられるたび疑問に思うことがありました。それは、南極と北極には、どのような違いがあるのかというものでした。つまり、南極と北極の区別が分からず、頭の中でごちゃごちゃだったため、それをはっきり区別できるようにしたかったのです。

そんな私なので、感想文用の課題図書が発表された際、真っ先に手に取ったのが、この『北極と南極の「へぇ~」くらべてわかる地球のこと』でした。

この本の著者は、朝日新聞極地記者の中山由美さんです。極地記者という仕事に私は目が釘付けになりましたが、南極や北極、ヒマラヤといった極地専門で取材をする記者ということで、「凄い仕事」もあるものだなと思いました。

本の内容は、南極と北極に実際に行った中山さんが、そこにはどのような自然があり、どのような違いがあったのか、また、そのような極地での生活を通じて感じたことなどを、イラストやクイズなども交え、分かりやすく紹介しているものでした。

著者の中山さんは、本の中でさまざまな南極と北極での生活やそれらの違いを紹介してくれていましたが、私は、特に次の点に、本のタイトルあるように「へぇ~」と感じました。

まずは、南極は、一面氷だらけにもかかわらず、砂漠に似たところがあるという事実です。空気が乾燥していて、金属に触れたときなど静電気がパチパチくることがあるということです。私の考えでは、南極は空気も湿っていて冷たいイメージがあったのですが、極地ではあまりの寒さのため、空気中に水分が存在しにくくなり、空気が乾燥しているということでした。そういえば、日本でも冬場は乾燥しているのでそのてんは同じなのだと分かりました。

また、北極は近くに人間の住むヨーロッパやアメリカの国があるため、北極に住む動物は人間を警戒するのに対して、南極は人間の住んでいる大陸から離れているため、動物たちが人間をまったく警戒しないということでした。

本の後半では、昔は北極に住んでいたペンギンに似たオオウミガラスという鳥が絶滅してしまい、現在では、はく製しかのこっていないことが書かれていたため、警戒心の少ない南極の動物は人間につかまってしまうと同じように絶滅してしまうのではないかと心配しました。しかし、南極の自然を守るために、ほかの動物を持ち込んだりしないなどのルールが決められていることも知り、そのような努力が続けられるように思いました。

私は、この本を読み、著者の中山さんは、自然についての詳しい知識をもつことで、読者に自然を愛する気持ちをもってもらいたいと願いこの本を書いたのだと思いました。なぜなら、私はこの本を読み、自然全体について、これまでより大切に思うようになったからです。私は自然をもっと好きになるためにも、これからもたくさんの自然について書かれた本を読んでいきたいと思うようになりました。

 

『北極と南極の「へぇ~」くらべてわかる地球のこと』を読んで②

この本は私に、日本と極地である南極や北極での自然や生活の違いを教えてくれたほか「自然を守るために、あなたは何ができますか」という問いかけを与えてくれた本でした。

自然の違いの部分では、南極や北極では、一年のうちに夜ばかりの季節や昼ばかりの季節があることが驚きでした。日本に住んでいる自分が、もし北極や南極に行ったとき、夜ばかりの季節や昼ばかりの季節だったなら、これが地球の地軸に近い場所でおこる現象の一つなのだと、感心させられました。

また、北極に住むシロクマが体が大きいのは、体温が下がりにくくするための進化だと書かれていましたが、生き物がその場所で生きやすく体を変化させたためだということです。また、シロクマの白い毛は、実は白ではなく透明だということにも驚きました。これは遠くから見た時、ほかの動物に気づかれにくくするための進化だということでしたが、このような動物の体格や色の適応力は、自然のもつ凄い能力だと思いました。

本の後半は、自然と人間がどのように付き合っていくべきかを考えさせる内容でした。後半部分を読んでいると、おそらく著者の中山さんは、南極や北極の知識を紹介するためにこの本を書いたというより、むしろ、この後半部分の「自然と人間との付き合い方」を考えさせる目的で、この本を書いたのではないかと感じました。

特に地球が温暖化している事実や、オゾン層が無くなってきていることのほか、トナカイの群れがいる場所で、軍隊が射撃の訓練をしていたり、自然の中で大昔から暮らしてきた原住民の考えとは異なる国の人間の勝手な判断で、トナカイやセイウチを捕っていい数を決めてしまったり、資源を掘り出すために自然を破壊しようとしていることなども、読んでいてとても嫌な気持ちになりました。人間も自然の中に住む「自然の一員」であり、自然を人間の都合で勝手に壊してよいはずはありません。その点を中山さんは訴えたかったのだと伝わってきたのです。

これらの部分を読んだ時、私は「自然を守るために、あなたは何ができますか」と、中山さんに問いかけられた気がしました。人間が自然を壊し始めた大きな理由は、人間が増えすぎたためだと私は思います。そのため自然を守るためには、人間を増やさないことが一番重要だと考えます。日本は人口が減っていていますが、世界の人口はそれ以上にどんどん増えていていることも私は知っているからです。

人口を減らしつつ、人間がこれまで以上に豊かな生活ができるにするためには、人間と同じように働けるロボットを開発したり、コンピューターやAIの性能をよくすることだと考えます。そのため、私は将来、コンピューターやAIの開発に携わる大人になりたいと思います。人口が少なくなっても、人間がこれまで以上に豊かな生活ができ、しかも、人間が自然の一員として、人間と自然との「調和の最適化」が保てる世界を実現したいからです。
 

 

入選作品の紹介

内閣総理大臣賞受賞作品はこちら
  

書きやすい感想文の構成の例(書き方の順序)

最後に、書きやすくまとめやすい読書感想文の構成例をご紹介いたします。

感想文は、自分の思いや考えを順序だてて「説明するもの」だと思えば比較的楽に書けるものです。「なぜこの本を選んだのかの説明」「なぜ、そこでそう感じたのかの説明」「この本を読んで自分の考えにどのような変化があったのかの説明」・・・このように各パートごとに理由やエピソードをまじえて「説明していくもの」と考えれば、それほど抵抗なく原稿が書けるはずです。

①なぜこの本を選んだのかの説明

②大まかな内容を手短かに説明

③特に気になった箇所やフレーズを紹介(1)
 なぜ気になったのか最近の出来事や自身の思い出とからませて説明

④特に気になった箇所やフレーズを紹介(2)
 なぜ気になったのか最近の出来事や自身の思い出とからませて説明

⑤特に気になった箇所やフレーズを紹介(3)
 なぜ気になったのか最近の出来事や自身の思い出とからませて説明

⑥著者がこの本を通じ伝えたかったことを想像し考えを書く
(伝記の場合はその人のどの点が立派だったのか)

⑦この本を読む前と読んだ後とでどのような考え方の変化があったか
 この本によって発見したことや反省させられた点など「本からの学び」を説明

【最重要ページ】感想文を書くにあたっての「コツ」「構成」「話の広げ方」などの詳細は下記のページに掲載しています。中学生・高校生向けですが、小学生を指導する方にも参考にしていただける内容です。

読書感想文の書き方のコツ
(テンプレートつき)

 

 
これまでの課題図書(書き方つき)
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「知ること」は「愛すること」につながる
大切にすべきものを守らせるためには
まずその素晴らしさを伝えること

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