『空にむかってともだち宣言』読書感想文あらすじ・例文(ネタバレ注意)

2017年、青少年読書感想文コンクール課題図書
【空にむかってともだち宣言】の、あらすじと感想文の書き方・例文の紹介です。

著者:茂木ちあき・作 ゆーちみえこ・絵
本体価格:1,300円 118ページ

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【内容情報】(「BOOK」データベースより)

ミャンマーから転校生がやってきた。あいりはすぐにうちとけてなかよくなるが、給食のときにちょっとした事件が起きて…。それをきっかけに、クラスみんなで「アジアのご近所さん」ミャンマーのことや、日本にくらす難民についても学び始める。

簡単に読める度★★★☆☆
簡単に書ける度★★★☆☆

こんな人におすすめ

・小学校4年生(あいりは4年生)
・クラスに外国人がいる
・世界のいろんな国の事情や文化に興味がある
・イジメや差別について興味がある
・仲間はずれの人とどうやったら仲良くなれるか
・ダンスが好きな子

軽くいじめっ子も出てきますが、担任の先生が良い人なので上手にみんなの仲をとりもってくれます。なじみのないミャンマーという国ですが、どんな国の人とでも心を開けば親友になれると思えるお話。「こんな人におすすめ」に当たる人にはすごくむずかしいという本ではありません。


 

【空にむかってともだち宣言】あらすじとネタバレ

~簡単あらすじ~

ミャンマーから隣の部屋に越してきたナーミン一家。となりの住むあいりはなかよくなりますが、ナーミンのお父さんが政治犯として警察に目をつけられ暴力をふるわれ日本に逃げてきた難民という事を知ります。同級生はからかいますが世界中にそのような人がたくさんいることをクラスで習います。そしてミャンマーフェスティバルでナーミンのおかあさんが踊ったバガンダンスをクラスの学習発表会でやることとなり大成功しみんなも喜びます。ナーミンとの一生友達でいることをちかうのでした。

各章のあらすじ(ネタバレ注意)

118ページの本ですが、どうしても「あらすじ」がないと内容がつかめない人のために、各章ごとのあらすじをまとめてみました。細かい内容は、本をしっかりよむことで初めて理解できるものです、ぜひ本を手に取り読んでみてください。

1アジアの仲間

夏休みが終わりに近づいた日曜日。あいりがお母さんと2人で住むアパートの隣に急な事情でミャンマー人の5人家族が引っ越してきます。
お母さんの友達ゴンさんにたのまれて色々お手伝いやお世話をすることになりました。顔つきも似てるし、髪も黒いけど少し色黒の人たち。でも引越し荷物も少なくて、日本語もあまり話せません。世界の国や国連が作っている地図で見ると日本とミャンマーは遠く感じません。ですがやっぱり外国人で言葉が通じないので、あいりと同級生になる女の子ナーミンのお世話をゴンさんからたのまれることになりました。

2二学期に向かって

家の物も文房具も何も持っていないのでみんなで買い物に行きます。ミャンマーのショッピングセンターには沢山ものがないのでビックリするナーミン。夏休み中はナーミンと双子の弟ヘインとルーインと一緒に留守番しながら日本語の勉強をしたりナーミンにミャンマーのご飯を作ってもらったりします。ナーミンは図書館が気に入りますが、ミャンマーの写真集を見て「おかあさんが見たらさみしくなります」と借りて行こうとしません。でもナーミンはどんどん言葉やお金の数え方をおぼえて行きます。

3あいりにまかせた!

二学期になりナーミンたちの初登校日、学校にミャンマーの民族衣装のロンジーを着て行きます。
ナーミンも挨拶を上手にできたのですがまだ自信が無い様子。クラス委員を決める事になり、人気者だけど思いつきでものをいう航平がナーミンをすいせんします。航平にくっついている勇太と大樹もはやし立てます。
最初は助け船をだした担任のゆう子先生も「あいりと二人でやってみたら?」と二人はクラス委員をすることになりました。
ある日の給食の時間、手でご飯を食べる習慣のあるミャンマーでは使わないお箸の給食が出ました。弟達を心配したナーミンとあいりは給食が始まる前にトイレに行くと教室を抜け出します。弟達は大丈夫だったのですが、教室に戻ると2人の給食がありません。
「日本の食べ物あわないんじゃないかとおもってさ」と航平「難民の子供は一日一食」「難民だからナーミンなんじゃないの」と勇太もイジワルを言います。
あいりは怒りがおさまらず勇太のいすをけとばして給食ごとひっくり返ってしまいます。ナーミンを見ると涙を見せたことなどなかったのに大つぶの涙を流していました。
ゆう子先生はきびしく勇太をなだめて、教室の中はどんよりした空気になってしまいました。

4難民地図ってなに?

ゆう子先生は5時間目の国語の授業を世界の国々の勉強に変えることにしました。世界難民地図という難民がたくさんいる国の地図を広げて、世界にはいろいろな理由で自分の国にいられなくなってよその国にひなんする人がたくさんいることを教えてくれました。そして特別ゲストにゴンさんが登場して難民の人の手助けをしている人だと自己紹介します。ナーミンのお父さんは新聞記者でしたがある時書いた記事が国の政治に反対していると警察に捕まり、きびしい取り調べや暴力を受けて、仕事にもいけなくなり、今度は命がないとおどされたり、おかあさんもあとをつけられたり、ナーミンも学校に行けなくなった事情があったのでした。
ゴンさんはナーミンに「一番悲しかったこと」を話すように言うと、ナーミンはお父さんが傷だらけになって歯も三本折られ、耳も片方聞こえなくなって帰ってきたこと。日本にいるミャンマー人を頼って来たこと、そしていつかはミャンマーにもどりたいこと。でもミャンマーにいるしんせきが警察につかまらないか心配していることを話しました。

5ミランガラバーの日曜日

秋晴れの日曜日に「ミャンマー・フェスティバル」にみんなで行くことになりました。ゴンさんのオンボロ自動車を見てナーミンとお母さんはミャンマーでは日本の中古車は人気だけど持っている人は少ないしバイクやゾウに乗ることを教えてくれました。会場ではみんな同じようにロージンをまいていて、日本人と顔立ちも似ているのでどっちの国の人かわからないし、みんなしんせきのようでした。ですが同じミャンマー人でも留学や仕事で来ている人もいて、ナーミンのお母さんは「早くわたしたちが帰れる国になるようがんばってください」と伝えていました。
あいりはミャンマー語の挨拶を覚えたり、ミャンマーのポシェットを買ったり、料理を食べたり楽しんでいると、舞台ではナーミンのおかあさんがバガダンズというダンスをみんなで踊りだしました。おかあさんはダンサーだったのです。ダンスの後、踊りにあいりがうっとりしていると日本の子どもたちとなかよくなれるよう、協力してくれた「なかよし大使」の称号をあいりが受けることになり、ナーミンとの友情をさいかくにんしたのでした。

6発表会はバガンダンス

次の日にゆう子先生に呼ばれたあいりとナーミンは学習発表会で良いアイデアがないか聞かれます。あいりは昨日見たバガンダンスがきれいでナーミンのおかあさんがじょうずなこと。子どもでも踊れることを話してみんなにていあんする事にしました。教室ではバカンダンスの音楽をかけてナーミンとおかあさんに踊ってみてもらいました。するとみんなもよろこび発表会は「バガンダンスとミャンマーの子どもたち」に決まりました。衣装はそれぞれがもちよった布でロンジーにして一ヶ月間調べ学習やナーミンとお母さんゆう子先生のしどうでダンスの練習がおこなわれました。発表の日バガンダンスは大成功に終り、あいりはナーミンとハグをしてナーミンと一生の友達になるとちかうのでした。

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【空にむかってともだち宣言】読書感想文の書き出し・例文

こちらでは「こんな人にオススメ」のテーマにそった書き出し例文をご紹介します。

・小学校4年生(あいりは4年生)
4年生って小学生の中ではちょうど折り返し地点です。4年生になるまで何回かクラス替えをしていろんな友達ができましたが(僕・私)には外国人の友達が(います・いません)・・・・

・クラスに外国人がいる
(僕・私)の(クラス・学年)には外国人の同級生がいます。その子は○○人でその子の国のことを聞いたことが(あります・ありません)・・・・

・世界のいろんな国の事情や文化に興味がある
この本はミャンマーの文化が少し分かる本です。(僕・私)はミャンマーの事は知りませんでしたが少し日本人に似ているけど似ていない部分もたくさんある「しんせきみたい」という言葉にびっくりしました。

・イジメや差別について
人ってよく知らないのに聞いた評判を悪く受け止めてイジメをはじめる事もあるのだなと思いました。

・仲間はずれの人とどうやったら仲良くなれるか
世の中にはみんな密かに持っている得意なことがあるのだな、聞いて見なければわからないのに、よく知らないで仲間はずれにするなんてダメだと思いました。

・ダンスが好きな子
(僕・私)はダンスが大好きです。このお話はバガンダンスというミャンマーの伝統的なダンスを通してクラスが団結して、あいりとナーミンの一生の友情が約束されるお話です。
 

【空にむかってともだち宣言】読書感想文・例文(1274文字)

読書感想文の条件の一つに文字数があります。小学校中学年の部(3、4年生)では、本文字数1,200字以内が条件ですが、以下は、大人目線で、1274文字で書き上げたものです。文字数がややオーバーしています。また、使っている漢字も小学校では習わない漢字も混じっていますが、参考にしていただければ幸いです。
 

「空にむかってともだち宣言」を読んで

ミャンマーという国はあまりよく知らない国ですが、この本を読んでみて暮らしにくいこわい国なのかな?と思いました。それはなぜならあいりと友達になったナーミン家族は難民として日本に何も持たずに逃げてきた人たちだからです。

ナーミンの家族はお父さんが新聞記者で書いた記事を警察からとりしまられ、暴力を振るわれたりするので日本に逃げてきました。世界にはそういう人やいろいろな事情で自分の国にいられなくなる人がそんなにたくさんいるなんて考えたことがありませんでした。なぜなら日本ではインターネットで子どもでも好きなことや悪いことを書いてもあまり怒られないからです。
そんなこわい国なのにナーミンもナーミンのお母さんも「ミャンマーにいつか帰りたい」と言います。日本の方が良い国なのだからずっと日本にいればいいのにと思いましたが帰りたい理由がたくさんある気持もわかる気がします。きっと自分の国の文化が好きだしそういう風に暮らすのが普通だからなのだと思います。

ミャンマーは手でご飯を食べること、ロンジーという不思議な民族衣装やバガンダンスという踊りなどの文化は日本にはありません。手でご飯を食べるのはなんだか気持悪い気がしますが、外国の人からみたらはしでご飯を食べるのはもしかしたら変に見えるのかな?と不思議に思えました。きっとミャンマーの人も手でごはんを食べることを変だといわれたら不思議な気分がするのかもしれません。日本も外国の人も自分の国で普通にしてきたことをへんだと言われたら悲しいし、ナーミンのようにまわりはぜんぶ日本人だらけだったらやっぱり学校にいてもビクビクしてしまうのかもしれません。だから少しちがっていたりする人にはわかってあげようと思う人がとても大切なのだと思いました。

それにミャンマーは先に日本の事を受け入れてくれていると知りました。百均のものがミャンマーで作られていたことや日本の中古車がミャンマーで使われていたということです。本の中にはしんせきみたいというセリフが出てきましたが、知らないところでしんせき付き合いみたいなことはしていたり、日本の中古車を良い車だと思ってもらえるのはとても嬉しく思いました。だったらミャンマーのへんなところよりおもしろいところを見つけていくほうがかんたんだし、なかよくなる良い方法だと思いました。

きっとミャンマーの人は日本人にはわからなくても大切な文化があるのだなと気が付きました。ミャンマーだけじゃなくきっと世界にはいろんな国があるのだろうなと思いました。日本より暮らすのにこわい国もあるのかもしれないし、本当に日本に逃げてこなければいけない国の人もいるのかもしれません。もしそういう国の人と会ったらできるかぎり親切にしてあげようと思いました。そして日本のいいところを教えたいし、その人の国の面白いこともおしえてもらいたいし、その人が自分の国に帰っても一生友達でいたら楽しいと思うからです。ちがう文化ってちがうから仲間はずれやいじめてはいけないし、ちがっても良いものもたくさんあるって気が付ける人になりたいです。

【用紙・字数のルール・その他詳細】

原稿用紙を使用し、縦書きで自筆してください。
原稿用紙の大きさ、字詰に規定はありません。
文字数については下記のとおりです。
小学校中学年の部(3、4年生)・・・本文1,200字以内
 

2017年の「読書感想文対策」には
こちらのページをご覧ください

yajirushi4
2017課題図書(全冊)の書き方

読書感想文の「定番本」と「書き方の例」


 

感想文の宿題は大変ですが頑張ってくださいね~!(^o^)/゛

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