「明日の食卓」あらすじネタバレ!子育て世代 に刺さる問題作
こちらでは小説『明日の食卓』のあらすじを、登場人物の紹介とともにお届けいたします。
息子を殺したのは、私ですか?
同じ名前の男の子を育てる3人の母親たち。
愛する我が子に手をあげたのは誰か――。
8歳の息子を育てる、環境も年齢も違う3人の母親たち。
些細なことがきっかけで、幸せだった生活が少しずつ崩れていく。
無意識に子どもに向けてしまう苛立ちと暴力。
普通の家庭の光と闇を描く、衝撃の物語。
『明日の食卓』は予定では2021年3月に
映画が公開されます。
本作は3人の母親が出てきますが
実際に2児の母・菅野美穂さん
バツイチコナシ、母親役経験あり・尾野真千子さん
未婚だけど年頃・高畑充希さんの
トリプル主演になります。
映画版『明日の食卓』も2021年春公開
監督:瀬々敬久
脚本:小川智子
原作:椰月美智子『明日の食卓』(角川文庫刊)
出演:菅野美穂、高畑充希、尾野真千子、外川燎、柴崎楓雅、阿久津慶人 他
~~本日の目次~~~~~~~~~~~
「明日の食卓」原作の登場人物
「明日の食卓」原作あらすじ
ユウ君を殺した犯人!ネタバレ
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「明日の食卓」原作の登場人物!
「明日の食卓」の3組の親子はそれぞれ出会うことはありません。ですがそれぞれに親子、家族関係の問題が噴出し「ユウ君殺し」が起きます。
一体どの母親が息子を手にかけるのか?徐々に生活が崩れていく。無意識に子どもに向いてしまう苛立ちと怒り。予感させる子育てのむずかしさを感じさせる物語です。
【静岡在住/石橋家】裕福な石橋家
石橋あすみ〈36〉:映画/尾野真千子~専業主婦。優を溺愛している
石橋太一~あすみの夫で東京に新幹線通勤するサラリーマン。
石橋優〈8〉~あすみが溺愛する一人息子で小学3年生。
義母~敷地内別棟で一人暮らしのアクティブな義母
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竹内騎士(レオン)~優のクラスの友達
レオン君ママ~元ヤン風のレオン君の母親
宇野光一~発達障害のある優のクラスメイト
光一君ママ
若林奈々(38)~あすみの書道教室の友人で理解者
スナガミ先生~奈々に紹介された先生(?)
【神奈川在住/石橋家】
石橋留美子〈43〉:映画/菅野美穂~フリーライター
石橋豊~留美子の夫でフリーカメラマン
石橋悠宇〈8〉長男で小学3年生
石橋巧巳〈6〉次男で小学1年生
【大阪在住/石橋家】
石橋加奈〈30〉:映画/高畑充希~バツイチイングルマザーのバイトを掛け持ちする
石橋勇〈8〉~一人息子で小学3年生。
石橋正樹(27)~加奈の弟
西山力也~勇の同級生
力也君ママ
相良さん~児童相談所職員
「明日の食卓」原作あらすじ(ネタバレ注意)
起
【あすみ宅】
あすみは静岡に暮らす専業主婦。
夫の実家敷地に家を建て、夫婦関係も良好で息子の優も素直で良い子。
最近は習字教室で気の会う友人若林奈々ができた。
あすみは優を溺愛し、そろそろ中学受験に取り組みたいと考えている。
【留美子宅】
開店休業のフリーライター留美子はさわがしく乱暴で目が離せない
2人の息子に日々翻弄され、家計を支える夫・豊に協力を期待できない日々。
だが「子育てブログ」は好評でライターとして復活したいと考えている。
【加奈宅】
父親のDVで離婚した貧困母子家庭で育った加奈。
商業高校卒業後、職場で知り合った英明とすぐできちゃった婚するが
勇を産んで間もなく浮気され一方的に離婚された。
消費者金融に借金をしてパートを3件掛け持ちし
貧しく苦しい生活でも優しい勇とつつましく暮らしていた。
承
【あすみ宅】
優と同じクラスの発達障害の宇野光一クンの悪影響がないか
唯一気がかりのあすみ。
だが、奈々とランチ中レオン君ママから
「優クンに暴力を振るわれている」と連絡が来た。
【留美子宅】
遠足当日の朝でも2人の息子は朝からケンカにうんざりし
夫・豊はあまりに躾に無関心・無協力でケンカとなる。
一休みすると昔の出版担当者からライターの仕事をもらい
豊に喜んで報告すると逆に豊は主な収入源の仕事を降ろされたと言う。
【加奈宅】
急にシフトを入れらた明け方のコンビニに
勇のクラスのお母さんが男としなだれあいながら来たが
クラスの事はよくわからない。
勇を留守番させ買い物から戻ると突然
九州での仕事をやめて戻った弟・正樹が来ていて
加奈の誕生日だからとケーキを買ってきてくれた
転
【あすみ宅】
夫・太一は機嫌が悪く、事実を優に確かめるように言う。
だが優は涙を浮かべ憤慨して否定するのであすみは
大好きな優を疑った事を涙を流して後悔した。
放課後、優はレオン君を遊びに連れて帰ってきたし
レオン君ママからも「レオンがウソをついて本当は宇野光一だった」との事
夫婦でこの顛末にあきれ返ったが、数日後
奈々とランチした帰宅後レオン君ママから電話で
「全部、石橋優が仕組んだことだった!悪魔っ!」と怒鳴られた。
【留美子宅】
留美子に面白いほど執筆の仕事が入るようになった一方
豊は新規開拓の営業をする様子もなく、家にいるか
飲んで憂さ晴らししているだけ。
仕事は子供たちが帰ってくると、全くできなくなる。
腹に据えかねた留美子は「合理的に考えて!」と
自分がが仕事するので家事と子どもの面倒を見るように
豊に一方的に宣言した。
【加奈宅】
授業参観日に行くと西山力也君のお母さんから話しかけられた。
朝、若い男と買い物に来ていたきれいなあの人で
力也君の独創的な赤と黒の絵が独創的ですねと話した。
日曜に実家に行くと母は具合が悪そうで
正樹が戻ったことを喜んでいないのが意外で
また、加奈も金を貸してほしいと言われ無理だと断った。
ある日担任から勇の机から力也君の給食費千円が出てきたと連絡が来た。
大転
【あすみ宅】
あすみは学校でレオン君の体の無数の傷跡を見て
レオン君ママ、教師らと優に問いただすと
「あーめんどくさい」と見たこともない狡猾さで
開きなおり「実験だった」と謝罪にも1つの真摯さもない。
あすみは泣きながら頭を下げたたが自宅でも優は
「みんなある程度計算して、人間関係を作ってるんじゃない?」と言う。
太一は慰謝料より自分にも反抗的な優の態度に
「お前のしつけが悪い」とあすみを責めた。
これは中間反抗期なのだと思う事にした矢先
庭で義母を蹴り飛ばしている優に出くわした
【留美子宅】
物置部屋を留美子の仕事部屋に片付けても
子どもたちがさわがしく豊は不干渉で仕事は中断される。
夕食の支度中に片付けを言ってもいう事を聞かず
豊にやめさせるよう叫ぶと子供たちに暴力をふるった。
そこから家の中は地獄絵図のように暴力と怒号が響き
留美子が「虐待だ」と叫ぶと豊は家を出て行った。
「お父さんいなくなればいいね?」と甘える巧巳に
無性にイラつき、反抗し暴力をふるう悠宇に留美子は
怒りが抑えられず泣きわめくいてもお尻をたたき続けた。
【加奈宅】
勇は「誰かに犯人に仕立て上げられている」との話で
おそらく西山力也君の自作自演だという。
その母がコンビニに買い物にきて挨拶しても無視される。
問題をやりすごして夏休み、借金返済の目途も立ち
小旅行の計画や勇の誕生日など母子はうまくやっていた。
正樹が朝から来るという日、勇をまかせて帰宅すると
勇が泣きそうに「正樹が通帳を盗んでいった」という。
結
【あすみ宅】
義母は知らぬ間に認知症になっていて
優は義母を家に招き入れることに猛烈に怒り
土を蹴散らしてくるので、あすみは突き飛ばした。
優は「虐待です」と近所に聞こえるように叫んだり
「あんたはいつもなんにも気が付かない」という。
教師は怒りを噴出させるのはいい兆候というが
あすみには優は頭が良すぎていろんなことを
持て余して生きているように思えた。
太一は義母の認知症にひどくショックをうけ
ベットの中であすみにしがみつき声を上げ泣いた。
夏の旅行は中止にすると太一が優にすると
「不倫をするような汚い奴と行きたくない」と
太一の浮気を指摘し、殴られるとまた庭で
罵声を叫びとうとう警察が訪ねてきた。
太一がどんなに優に声を荒げても、小ばかにする態度は
変わらなかった。
【留美子宅】
留美子は子供の躾で「してはいけないこと」を
順番にするようになった。
子どもたちが夏休みで兄の実家に行っている間は
夫婦は穏やかに過ごせて豊のいいところも思い出した。
だが、子どもたちを車で連れ帰ってきた豊はすぐに
怠惰な夫にもどり、5分で部屋はめちゃくちゃになり
買い物から戻ると父子はまた殴り合いのケンカになっていた。
留美子の静止する声も届かず、ついに豊と殴り合いのケンカになり
仕事部屋が悠宇に荒らされたことで、ついに怒りを抑えられず
豊に止められても泣きわめく悠宇を殴り続けた。
【加奈宅】
母がなけなしの20万をくれたおかげで生活困窮せずに済んだが
加奈はパートを増やし、勇は自分で料理をすると言い出した。
コンビニで西内君のお母さんから怒鳴られた後日
呼び出されて「デリヘルで一緒に働かないか」と誘われた。
断ると加奈の清貧のような態度がムカつく、とまた罵声を
浴びせられた。
だが数日後、昼間の化粧品会社を突然リストラされ
勇が一人調理したとき大やけどを負ったことで
児童相談所が児童虐待の疑いで訪ねてきた。
ここまでくると、どの家庭もボロボロで
家庭崩壊、一家離散まっしぐらな感じがします。
一番、やばそうなのは個人的にはあすみのところの優に
感じて、ロクな大人にならず社会的な事件を起こしそうに
感じてしまいます。
留美子の子も特に長男の悠宇はADHDか?と思えるほど
暴力や暴言がどんどん増えていき、この2件の家のユウ君は
専門家にまかせたほうがいいんじゃない?と杞憂してしまい
ユウ君殺しをするなら「子供の将来を気に病んで…」と
いう理由ならわかるな、と思いました。
ちなみに、加奈も息子を溺愛しすぎて、おべっか使い過ぎで
小学生の息子に依存?的でちょっとヒキました。
「明日の食卓」ユウ君を殺した犯人!ネタバレ
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9月21日
イシバシユウくん(小3)が母親の突発的な犯行で
外傷性硬膜下血腫で亡くなった
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【あすみ宅】
10月。義母はデイサービスに通い、太一と優はぎこちない関係のままだ。同じ小3同姓同名のイシバシユウ君の虐待死のニュースで心配した奈々が連絡をくれ、そこから未来を見通せる先導師・スナガミ先生を紹介してくれた。
前世、優は太一の上官であすみの兄、おなかの子は石橋家の救世主になると言われた。優はあすみを汚いものを見るような顔をされたがとりあえず受け入れるようだ。あすみはいろんな事を乗り越えて笑顔でいる光一君のお母さんをまぶしく感じる。だが自分とは違う人生だと、あきらめにも似た気持ちで未来は明るいと思った。
【加奈宅】
児相の相良には勇自身が激しく抗議し誤解は解けた。加奈は怒りより世間が勇を心配してくれている事実にありがたさを感じた。弟は反省して謝罪し、加奈も新たな仕事が決まったある日イシバシユウの事件を知り、最初は憤りを感じたが西山さんの恋人に力也君がDVを受けていると気づき相良に連絡して事件がニュースになった。
だが加奈は西山さんは止めたように思いイシバシユウの事件のように結果を知り終わらせないでそこから考えるのをやめてはいけないと思うようになった。
【留美子宅】
留美子は離婚することにした。豊も了承しスムーズに手続きを済ませ親権は留美子がとった。これまでの豊の子どもへの態度は留美子へのあてつけに他ならず留美子は自身を利害関係で夫を見る心の狭い人間だったと思った。
我が家で起こってもおかしくなかったイシバシユウの事件は留美子には衝撃的で2度手紙を出したら返事が来た。手紙に書かれた母親の石橋耀子の正直な気持ちはもう一人留美子であり、自分の人生かもしれなかったとむせび泣いた
と、いうわけで、犯人は物語に出てくる主要3組親子ではなくて同姓同名のまったくのよそのイシバシユウでした。
関連記事として「明日の食卓」を読んだ私の読書感想文を紹介しております。