「ばあばにえがおをとどけてあげる」読書感想文の書き方【例文つき】
2022年の課題図書対策!
こちらでは「第68回 青少年読書感想文全国コンクール」小学校「低学年」の部(1、2年生用)
『ばあばにえがおをとどけてあげる』の「あらすじ(内容)」や「着眼点のポイント」、そして「感想文の書き方の例文」などをご紹介いたします。
この本は、文字の少ない絵本であるため大人であれば1分ぐらいで読める内容です。
そのため、小学生が800字で読書感想文を書くための「書き方を教える大人むけの内容」になります。
「ばあばに えがおを とどけてあげる」
コーリン・アーヴェリス (著), & 2 その他
単行本 : 32ページ
~~目次~~~~~~~~~~~~~~~
「ばあばにえがおをとどけてあげる」あらすじ
ここがポイント!着眼点の例
読書感想文の例【例文】
他の課題図書&過去の入賞作品
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
「ばあばにえがおをとどけてあげる」あらすじ
ばあばはこのごろ元気がない。ケーキも焼かないし、お部屋もほこりだらけ。そして、笑わなくなった。「じんせいから よろこびが きえちゃったみたい」って、ママはいう。
「よろこびって?」
「ひとの こころを しあわせに して、めを かがやかせる ものよ」
「ばんごはんの あとの ダンスみたい? すべりだいを ワァーイ!って すべるみたい?」
「そうよ! すばらしく すてきな ワァーイよ!」
「ばあばは ワァーイって したいんだ!」。ファーンは、ばあばの人生に「よろこび」を
とりもどしてあげようと、「ワァーイ!」を探しに出かけます。
わたしたちに「よろこび」の意味をやさしく教えてくれる、おばあちゃんと孫娘のあたたかな物語です。
【物語の中心となるエピソード】
ファーンは、歳をとって笑わなくなってしまった大好きなおばあちゃんに喜びを取り戻してあげようと、箱や缶やアミを使って、喜びをおばあちゃんのところまで届けてあげようとしました。でも喜びを捕まえて持ち帰ることはできませんでした。しょんぼり落ち込むファーンでしたが、そのように頑張った一日のことを話すと、おばあちゃんはこれまでにないほどの微笑みを見せました。とびきりの「ワーーイ!」を見せてくれたのです。そしておばあちゃんは「あなたがいてくれるだけで世界中の喜びをもらったきぶんよ」と。そして次の日、ファーンはおばあちゃんを車椅子に乗せて「ワーイ!」のたくさんある昨日きた公園へつれていってあげました。
「ばあばにえがおをとどけてあげる」着眼点の例
以下のような着眼点や切り口を参考に話を広げるとよいでしょう。
ファーンは「ワーイ!」を捕まえておばあちゃんのところに持って帰ってあげようと、箱や缶やアミをもって公園にでかけました。でも、そのようなもので「ワーイ!」を捕まえてもってかえることはできませんでした。しかし「おばあちゃんのために頑張ったファーン」のことを知ったおばあちゃんは、ファーンにこれまでにないほどの微笑みを見せてくれました。
・・このシーンは「自分のことを思ってくれているファーンの気持ち」に対する「おばあちゃんの嬉しい気持ち」がよくわかる部分ですが、ここを取り上げて、自分にも「失敗したけど気持ちが伝わり家族に喜んでもらえた思い出」があれば感想文の中で紹介してみましょう。そして、その時の家族の対応や自分の感じた気持ちがどうだったかについて書いてみましょう。
自分に高齢の家族がいる人は「おばあちゃんが元気なうちにたくさんの「ワーイ!」をあげることが大切だなと思いました。」・・という内容の感想文もよいでしょう。そして具体的にどんな方法で「ワーイ!」をあげようと考えたかも書いてみましょう。
「この本を読んで、人間の命には限りがあるのだとよく分かりました。歳をとって元気がなくなり、笑い顔がなくなる時期が来たり、死んでしまって会えなくなる日がくると考えたとたん、悲しくなってしまいました。そのため、これからは、おじいちゃんや、おばあちゃんや、お父さんお母さんを、もっともっと大切にしようと思うようになりました。」・・・というようなまとめかたもよいでしょう。
「私はこの本を読み、自分が生まれる前に亡くなった、ひいおじいちゃんや、ひいおばあちゃんのことについて興味をもちました。そして、もし元気に生きていたならどんな話をしたか想像してみました。」・・・というスタイルで「すでに亡くなった想像でしか会えないご先祖様」を登場させる展開もおもしろいでしょう。そして「生きているうちにたくさんの楽しい思い出をつくることの大切さに気づきました。」というまとめ方もよいでしょう。
「本を読んで内容をお母さんに話すと、お母さんは・・」というようにお母さんや家族の話してくれた考え方も紹介する感想文にしてみるのもよいでしょう。
「もし、この本に続きがあるなら、私ならきっと・・」という切り口で、どのような展開になっていったか、また、なって欲しいかなどを発表する感想文も面白いでしょう。
「この本を読み、もっとたくさんの本を読んでみたくなりました。なぜなら・・」というように「読書の価値を発見できた」という内容の感想を書くのも良いでしょう。
・・・これらの中からいくつかを取り上げ「過去の思い出」や「最近の出来事」などと絡めて感想文を書いてみましょう。
学校などの教育機関が与える課題は「教育的成果」を期待してのものです。そのため、教育機関からの課題としての読書感想文を書くにあたっては「どのような学びを得ることができたか」を感じ取れる感想文にすることが大切です。
つまり、教育機関主催の感想文は・・
・・・の意味だからです。
直接的な書き方の例としては「この本を読んで、これからは、もっと○○○○○を○○○○○しようと思うようになりました。」といった「心の変化を伝える一文」を入れると出題意図に合致した感想文になります。
また、小学生の場合「優しさ」「思いやり」「正直さ」「公平性」「努力」「勇気」・・といった人間にとって大切なことについて その大切さを理解できた様子が読み取れる内容にするとよいでしょう。
「ばあばにえがおをとどけてあげる」読書感想文の例【例文】
以下に3作品をご紹介いたします。文字数はまちまちですが「書き方」や「着眼点」の参考にしていただければと思います。小学生ではまだ習っていない漢字も含まれているため、その部分も平仮名に直したあとの文字数で、規定の文字数に合わせてください。
「ばあばにえがおをとどけてあげる」を読んで①
(主人公はどんな人?)
この本にでてくるファーンは優しい子だと思いました。なぜなら、おばあちゃんが歳をとって、飼っている猫の面倒をみたり、部屋の掃除などができなくなり、生活のなかで喜ぶことも少なくなっていたため、おばあちゃんを喜ばせようと、一生懸命頑張っていたからです。
(エピソード)
ファーンは小さい女の子なため「ワーイ!」という喜びを、箱や缶やアミなどを使って捕まえて持って帰ろうとしました。
もちろんそんな道具で「ワーイ!」は捕まえることはできませんでした。でも、そうやって頑張ったことを、おばあちゃんに教えると、おばあちゃんはこれまで見せたことがないぐらいの表情でほほ笑んでくれました。
(感じたこと)
ここを読んで、おばあちゃんもファーンのことが大好きなんだと分かりました。それは、ファーンが自分のために頑張ってくれた気持ちが嬉しかったから喜んでくれたに違いないからです。
(自分の似ている経験)
私も子供のころ、お父さんの汚れた野球のグローブを洗ってあげたとき喜んでくれました。グローブを洗剤であらってあげたのですが、本当はグローブは水で洗ってはいけないものでした。でも、お父さんは私を叱らずに喜んでくれたのです。
その時お父さんは「洗ってくれてありがとう。でも次からは洗わなくていいからね」と言って、私を優しくだっこしてくれたのです。
(共通点)
私はこの本を読んで、おばあちゃんが喜んでくれた気持ちと、その時のお父さんが喜んでくれた気持ちは、たぶん同じなんだと思いました。
(主人公への期待)
だから、ファーンには、大好きなおばあちゃんが生きているうちに、できるだけ一緒にいる時間を多く作ってあげて欲しいと思いました。なぜなら、それが一番おばあちゃんが喜ぶことだと思ったからです。
※「主人公の紹介」で始め「そんな主人公への期待」で締めくくる絵本の感想文として書きやすいパターンの1つです。
「ばあばにえがおをとどけてあげる」を読んで②
以下、完成次第、追加掲載いたします。
自分を気にしてくれる存在ほど嬉しい存在はない
用紙・字数のルール その他
原稿用紙を使用し、縦書きで自筆してください。原稿用紙の大きさ、字詰に規定はありません。
文字数については下記のとおりです。
小学校低学年の部(1、2年生) 本文 800字以内
小学校中学年の部(3、4年生) 本文1,200字以内
小学校高学年の部(5、6年生) 本文1,200字以内
中学校の部 本文2,000字以内
高等学校の部 本文2,000字以内
※句読点はそれぞれ1字に数えます。改行のための空白か所は字数として数えます。
※題名、学校名、氏名は字数に数えません。
応募のルールについての詳細は主催者ページで発表されます。
⇒ 「青少年読書感想文全国コンクール応募要項」
他の課題図書&過去の入賞作品
2022年の小学校低学年(1,2年生)用の課題図書は次の4冊です。
クリックすると解説ページが開きます。
過去の課題図書の紹介
過去の課題図書も「自由読書」のジャンルとして感想文を提出することができます。そのため、どの本を読もうか迷っている場合「書き方のアドバイス」や「例文」が存在する過去の課題図書の中から本を探してみるのも得策です。
また、長年読み継がれている「名作」の中から感想文を書く本を選ぶのもよいでしょう。こちらも書き方のアドバイスや例文つきです。
名作おすすめ本一覧
書き方の参考用に、過去の入賞作品の紹介ページも作りましたのでご活用ください。
読書感想文の書き方のコツ
(テンプレートつき)