「どこからきたの?おべんとう」読書感想文の書き方【例文3作品】
2021年の課題図書対策!
こちらでは「第67回 青少年読書感想文全国コンクール」小学校「低学年」の部(1、2年生用)
『どこからきたの?おべんとう』の「あらすじ(内容)」や「着眼点のポイント」、そして「感想文の書き方の例文」などをご紹介いたします。
※おもに、小学生が800字で読書感想文を書くための「書き方を教える大人むけの内容」になります。
「どこからきたの? おべんとう」
発売日:2020年05月29日頃
著者/編集:鈴木 まもる
出版社:金の星社
ページ数:32ページ
価格:1,430円(税込)
~~目次~~~~~~~~~~~~~~~
「どこからきたの? おべんとう」あらすじ
ここがポイント!着眼点の例
「どこからきたの? おべんとう」読書感想文の例【3作品】
他の課題図書&過去の入賞作品
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「どこからきたの? おべんとう」あらすじ
農家さん、漁師さん、配達員さん、スーパーの店員さん、お母さん…みんなの愛情、い~っぱい詰まってる!おべんとうには卵焼き、アジフライ、ポテトサラダなど、おいしいものがいっぱい!
でも、どこから来て、どうやって食べられるようになったのかな。食材の生産現場、流通過程、調理の仕方もわかるユニークな食育絵本。おべんとうの中身は、どこからどのようにやってくるのでしょうか?ひとつのおべんとうから、世界のつながりが見えてくる。遊び心たっぷりの絵で、何度読み返しても楽しめること間違いなし!
巻末にある作者からのメッセージ
アジフライは海で泳いでいるわけはないし、卵焼きも野原を歩いているわけではありません。いろいろな所から、いろいろな人の力で運ばれてくるのです。いつも食べている物が、どこから来て、どうやって食べられるようになるのか調べるのは楽しいことでした。普段何気なく食べている野菜や魚や果物。こんな旅を経てやってきたんだ!お弁当箱の中の景色が、違って映ります。
食べ物だけではありません。自分のまわりの、いろいろな物も、いろいろな所からやってきます。みんなの力で自分は元気に生きているのだと思います。この絵本も同じ、いろいろな人に届いて、元気に生きる力になることを願っています。
「どこからきたの? おべんとう」着眼点の例
以下のような着眼点を参考に感想文の内容を考えてみるとよいでしょう。
自分がお弁当を食べるために、たくさんの人の努力があることを知ることができたこと。その点について「感じたこと」を「感謝」につなげる内容で感想文をまとめるのもよいでしょう。
食べ物やお弁当箱など、一つ一つのものに対する「ありがたみ」が分かったこと、「食べ物を粗末にしてはいけないことを知った」・・そのような発見があったことを中心に書くのもよいでしょう。
嫌いなおかずも、そのおかずがここまで届くまでの物語を想像すると、食べたくなったことを通じ、同じようなことは食べ物以外の嫌いなものにも応用がきくのではないか、ということを考えたことを感想として述べるのも良いでしょう。
野菜やお魚がこれからもずっと取れ続ければいいなと感じたこと。
「点」から「線」への思考の拡大が得られた喜び。つまり、お弁当以外のあらゆる「モノ」に、この本で学んだ「流れ」「物語」を想像することの大切さを学んだこと。
この本の内容を家族の誰かに話したら「○○○○」だねと言われた・・・というスタイルの感想文を書くのも良いでしょう。
すべてのものは関係性や繋がりによって成り立っていることが分かったこと。また、一緒に読んでくれたお父さんが、そのような考え方を仏教では「諸法無我」というのだということを教えてくれました・・という展開にするのもよいでしょう。
食べ物のすべてが一生懸命に働いてくれる「大人」のお蔭で自分のところに届いているのだという「大人の労働への感謝」「労働のありがたさ」に気づいたことを盛り込むのもよいでしょう。そして自分も大人になったら、役に立つ大人になりたいと思ったという感想。(大人と子供を分ける基準の一つは「提供する側・生産する側としての立場の自覚」です)
このような発見が得られた本を書いてくれた著者への感謝。この本を買ってくれた家族への感謝。本書が切っ掛けとなり、これからはもっとたくさんの本を読みたくなった・・。
・・・これら中からいくつかを取り上げ「過去の思い出」や「最近の出来事」などとからめて感想をまとめればよいでしょう。
学校などの教育機関が与える課題は「教育的成果」を期待してのものです。そのため、教育機関からの課題としての読書感想文を書くにあたっては「どのような学びを得ることができたか」を感じ取れる感想文にすることが大切です。
つまり、教育機関からの課題としての感想文は・・
・・の意味だからです。そのような方向性(どのようなことが勉強になったか)を意識して、伝える内容や構成を考えてみましょう。
「どこからきたの? おべんとう」読書感想文の例文【3作品】
以下に3作品をご紹介いたします。文字数はまちまちですが「書き方」や「着眼点」の参考にしていただければと思います。小学生ではまだ習っていない漢字も含まれているため、その部分も平仮名に直したあとの文字数で、規定の文字数に合わせてください。(小学校低学年1,2年生は本文800字以内)
「どこからきたの? おべんとう」を読んで①
この本には、いつも食べている物が、どこから来て、どうやって食べられるようになるのかが書かれていました。
僕の大好きな卵焼きも、鶏が産んだ卵を養鶏場の人が集めて、きれいにパックに入れる人がいて、それを段ボールにも入れる人がいて、それをまた、トラックで運んで、スーパーに運んで、スーパーでは棚に運ぶ人がいてくれるから、お母さんがスーパーで買えることも分かりました。
また、生の卵をお母さんが、いつものように料理をしてお弁当にいれてくれるから、卵焼きのお弁当が食べられることも分かりました。
卵焼きのほかにも、この本では、おにぎりや、アジフライやミニトマトや、たくあんやバナナ、ブロッコリーとコーンなどがお弁当に入るまでのことが書かれていました。
食べ物だけではなく、本の中では、木でできたお弁当箱や、お弁当箱を入れる袋ができるまでのことも書いてありました。
僕は、本を読んでいる途中で、この前、お弁当のおかずを少し残したことを思い出したのですが、その時、とてももったいないことをしてしまったなと後悔しました。
なぜなら、どのおかずも、たくさんの人が頑張って作ったり運んだりしてくれた大切にしなければいけない食べ物なんだと分かったからです。
これからは、もし少し残したいなと思った時も、作ってくれた人や、運んでくれた人のことを思い出して、食べ残さないようにしようと思いました。
また、いろいろな食べ物を見た時、これまでは、おいしそうかどうかとか、見た目がきれいかとかしか考えませんでしたが、これからは、本に書いてあったように、材料が作られてから、ここに来るまでの物語のようなものを考えてみるようにしたいと思いました。
「どこからきたの? おべんとう」を読んで②
読書感想文の宿題がでたので、お母さんにそのことを教えると、お母さんは課題図書の4冊全部を買ってくれました。私は4冊読んだ中で、一番印象に残ったこの『どこからきたの?おべんとう』の感想文を書くことにしました。なぜこの本が印象に残ったかというと、「食べ物ってすごいんだ」と感激したからです。
私は家で食事をするときや、学校で給食を食べるときなど、いつも何も考えず、目の前にある料理を食べていました。しかし、この本を読んで、どの食べ物も、作ってくれた人や捕まえてくれた人、運んでくれた人や、そのほか料理にしてくれた人など、たくさんの人が私に食べさせるために努力をしてくれたことに気づかされ驚かされました。
どんな料理も、その料理の基となる材料を作ってくれる人がいなければ、料理になりません。魚の場合なら、魚を獲ってくれる漁師の人が頑張ってくれたから食べられるのですが、これまでの私は、そういうことをいちいち考えながら料理を食べたことはありませんでした。
しかし、この本を読んで、いろいろな人の努力があるために、私がいつものように食事ができるんだなと思えるようになり、申し訳ない気もちになりました。
本の中で特に印象に残ったのは、アジフライの話です。なぜなら私は魚を触るのがにがてなのですが、アジの骨をとってくれる人がいるから、骨のないアジフライを食べることができるのだと、初めて知ったからです。
私はこの本を読んで、これまでより、食べ物を粗末にしてはいけないと思うようになりました。そして「いただきます」や「ごちそうさまでした」を言うときも、心を込めて言うようにしたいと思うようになりました。
「どこからきたの? おべんとう」を読んで③
この本は絵本だったので、読みやすくあっという間に読み終えることができました。でも絵本なのに、物語ではありませんでした。
この本は、お弁当の中身ができるまでの話や、お弁当箱やお弁当を入れる袋ができるまでの話などが書かれている本でした。
僕はこれまで、物語でない絵本を読んだことがありませんでした。この本には、いつも自分が食べている料理やお弁当箱や、それを入れる袋がどんな風に作られて、自分のところに来るまでの話が書かれていました。
この本で良かったところは、字だけで書いてある本でなく、絵本だったたので、分かりやすかったことです。もし、字ばかりの本だったら、何度も読み返すことはしなかったと思うからです。でも、この本は絵本だったので、気に入ったページを何度も見たり読んだりできました。
僕はこの本を読んで、僕が嫌いなピーマンやニンジンの話も書いてあれば良かったなと思いました。なぜなら、ピーマンやニンジンの話が書かれていたら、ひょっとしてピーマンやニンジンをこれまでよりは好きになれたかもしれないと思ったからです。もしこの本に続きがあるなら、ピーマンやニンジンの話も書いてあればいいなと思いました。
また、食べ物やお弁当箱などだけでなく、いろいろな物が自分のところに届くまでの話が書かれて本がたくさんあるといいなとも思いました。
僕は物語を読むのがとても苦手なのですが、この本を読んで、物語ではない本の場合、それほど本を読むことが大変ではないことに気づきました。そのため、これからは、本を買ってもらう時は物語ではない本を選んだ方がいいことを発見でき嬉しく思いました。
すべてのモノに「物語」があることを想像することの大切さ
すべてのモノに「他人様の努力」を感じ取ることの大切さ
用紙・字数のルール その他
原稿用紙を使用し、縦書きで自筆してください。原稿用紙の大きさ、字詰に規定はありません。
文字数については下記のとおりです。
小学校低学年の部(1、2年生) 本文 800字以内
小学校中学年の部(3、4年生) 本文1,200字以内
小学校高学年の部(5、6年生) 本文1,200字以内
中学校の部 本文2,000字以内
高等学校の部 本文2,000字以内
※句読点はそれぞれ1字に数えます。改行のための空白か所は字数として数えます。
※題名、学校名、氏名は字数に数えません。
応募のルールについての詳細は主催者ページで発表されます。
⇒ 「青少年読書感想文全国コンクール応募要項」
他の課題図書&過去の入賞作品
2021年の小学校低学年(1、2年生)用の課題図書は次の4冊です。
クリックすると解説ページが開きます。
過去の課題図書の紹介
過去の課題図書も「自由読書」のジャンルとして感想文を提出することができます。そのため、どの本を読もうか迷っている場合「書き方のアドバイス」や「例文」が存在する過去の課題図書の中から本を探してみるのも得策です。
2016課題図書
また、長年読み継がれている「名作」の中から感想文を書く本を選ぶのもよいでしょう。こちらも書き方のアドバイスや例文つきです。
名作おすすめ本一覧
書き方の参考用に、過去の入賞作品の紹介ページも作りましたのでご活用ください。
読書感想文の書き方のコツ
(テンプレートつき)