「よるのあいだに…」読書感想文の書き方【例文つき】

2023年の課題図書対策!

こちらでは「第69回 青少年読書感想文全国コンクール」小学校「低学年」の部(1、2年生用)
『よるのあいだに… :みんなをささえるはたらく人たち』の「あらすじ(内容)」や「着眼点のポイント」、そして「感想文の書き方の例文」などをご紹介いたします。

※おもに、小学生が800字で読書感想文を書くための「書き方を教える大人むけの内容」になります。


ポリー・フェイバー 文 ハリエット・ホブデイ 絵 中井はるの 訳
BL出版 1,760円 (税込み) 
32ページ


 

~~目次~~~~~~~~~~~~~~~
「よるのあいだに…」あらすじ
ここがポイント!着眼点の例
読書感想文の例【例文】
他の課題図書&過去の入賞作品

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「よるのあいだに…」あらすじ

私がパジャマにきがえるころ、ママは、でかける。大切な仕事にいくんだ。
町の安全を守る警察官や、大切なニュースをつたえるレポーター。
私が寝ている夜も、たくさんの人たちが働いて、みんなの暮しをささえてくれている。

私たちが生活する中で、なかなか直接目にすることのない、夜間にはたらく人たちの仕事を、子ども目線のやさしい表現で追いかける絵本です。

以下は登場する夜間に働く人。

・ビルの清掃員
・監視員
・警察官
・ニュースレポーターやテレビ局のスタッフ
・バンドマン
・スーパーやガソリンスタンドの店員
・配達員
・パン屋
・工事の人
・救急救命士
・医者や看護師
・助産師
・初めての子どもが生まれたばかりのパパとママ
・バスの運転手
  

「よるのあいだに…」着眼点の例


 
数ある本の中から、どうしてこの本を選んだのかを説明するところから書き出すのも良いでしょう。

以下の点についての発見や学びが得られたことが伝わる感想文を書いてみましょう。

見えないところでの努力: 私たちの日常生活は、見えないところで働く人々の努力によって成り立っています。ビルの清掃員のように夜間に働いて、日中の快適な生活を支える人々がいます。

夜間の仕事の重要性: 夜間に働く人々は、私たちの生活を支え、社会を動かし続けています。救急救命士や医者、警察官のように、夜間にも私たちの命と安全を守っている人々がいることを認識します。

異なる生活スタイルの存在: 人々は様々な仕事を通じて、様々な生活スタイルを送っています。自分自身の生活スタイルだけでなく、他の人々の生活スタイルも理解することが大切です。

相互依存の認識: 私たち一人一人の生活は、他の人々と密接に結びついています。この相互依存性を認識し、他の人々を尊重することは重要です。

感謝の気持ち: 日常生活で見過ごしがちな、多くの人々による支えに感謝の気持ちを持つこと。それが母親の朝の料理であったり、清掃員の夜間の掃除であったりすることに感謝する。

多様性の尊重: さまざまな仕事や役割を持つ人々が、それぞれに誇りを持ってその仕事を遂行していることを認識し、多様性を尊重すること。

自分の役割の認識: 自分自身も社会の一員であり、他人の役に立つように努力すること。それは自分の役割を理解し、それに取り組むことから始まります。

他者への敬意: 他人が果たしている役割や貢献に対する敬意を持つこと。それは自分たちの生活を快適にするために夜間に働いている人々への敬意であったり、安全を守ってくれる警察官への敬意であったりします。

物事の背後を見る: 物事の表面だけでなく、その背後にある人々の努力や思いを見つめる視点を持つこと。例えば、朝食に食べるパンが夜間にパン屋さんによって作られていることを理解し、それに感謝する。

感動と学びの価値: 絵本を読むことで、感動を覚えるだけでなく、新たな知識や視点を得ることの価値を理解する。それは自分自身の世界観を広げ、人々とのつながりを深めるきっかけとなります。

「この本の内容をお父さんに話すと、お父さんは・・・」というように、家族に本の内容を伝えた際のエピソードを加える感想文もよいでしょう。家族の意見を加えることで、意外性のある感想文に進展させることができます。

例)本の内容をお父さんに教えると、お父さんは僕に「昔のジョージアコーヒーのCMで“世界は誰かの仕事でできている”というキャッチコピーがあったんだけど、夜のあいだに誰かが仕事をしてくれているおかげで、みんなの生活が成り立っているんだよ」と教えてくれました。・・・など。

例)本の内容をお父さんに教えると、お父さんは「夜の仕事はみんなやりたくないからお給料が少し高いんだよ」と教えてくれました。僕はその話を聞いて、大人になったら夜の仕事をしてみようかと思いました。なぜなら、僕は夜更かしばかりしてよく怒られるほど夜になると元気になるタイプだからです。、・・・など。

自分が知らないところで頑張ってくれている人のおかげで、世の中がうまく回っている点に気づけたことを述べてみましょう。

「この本をきっかけにして、いろいろなことを本を読んでもっと勉強したいと思えるようになりました。」・・・という締めくくり方もよいでしょう。読書の習慣を身に着けるキッカケになったとする感想文は「教育的効果の表れを感じさせる感想文」です。

この本を読んで、自分が発見したことや経験などを「伝えることの価値」「書き残すことの価値」について気づけたことを発表する感想文も素晴らしい着眼です。そして「自分も大人になったら面白い発見や経験を本に書き残せるような大人になりたいなと思いました。」とするまとめ方も良いでしょう。

・・・これらの中からいくつかを取り上げ「思い出」や「最近の出来事」などと絡めて感想文を書いてみましょう。

 
学校などの教育機関が与える課題は「教育的成果」を期待してのものです。そのため、教育機関からの課題としての読書感想文を書くにあたっては「どのような学びを得ることができたか」を感じ取れる感想文にすることが大切です。
 

「よるのあいだに…」読書感想文の例【例文】

以下に、読書感想文の例文をご紹介いたします。文字数はまちまちですが「書き方」「着眼点」の参考にしていただければと思います。小学生ではまだ習っていない漢字も含まれているため、その部分も平仮名に直したあとの文字数で、規定の文字数に合わせてください。

便利な文字数カウンター

「よるのあいだに…」を読んで①

「よるのあいだに」という絵本を読みました。私たちがぐっすり眠っているときも、街はずっと活動していて、それを支えてくれるたくさんの人たちがいるんですね。ビルのお掃除さん、警察官、ニュースの人、音楽を演奏する人など、いろんなお仕事をしている人たちのことが書いてありました。私たちが寝ている間にも、彼らは街のきちんとした秩序を守ったり、私たちの生活を楽しくしたり、便利にしてくれていました。

この本を読んで、ふつうの生活が、たくさんの人たちが頑張っているから成り立っているんだと気づきました。例えば、朝ごはんで食べるパンは、夜中にパン屋さんが焼いてくれたんですよ。普段は何気なく食べているパンでも、誰かの一晩中のがんばりがあってできているんだと思うと、もっとありがたく感じることができました。

そして、母が朝早く起きて朝ごはんを作ってくれていることも、ふつうのことじゃないんだと気づきました。これまで自分が支えられてきたことに感謝する気持ちと、自分も人のためになるように頑張ろうという思いが強くなりました。この本を読んで、人々がお互いに助け合って生活していることをもっと理解できましたし、ありがとうという気持ちを忘れないことが大切だと学びました。
 

「よるのあいだに…」を読んで②

「よるのあいだに」という本を読みました。これは、僕たちが寝静まっている夜に、街でどんなことが起こっているかを教えてくれる本です。夜の間に街で働いている人たちの姿を見て、大変な仕事でも、みんなが誇りを持って頑張っていることに感動しました。それぞれの仕事が、僕たちの生活を支えているんだなと改めて感じました。

特に印象に残ったのは、ビルのお掃除さんのお話です。彼らは人がいないところで、僕たちが快適に過ごせるように頑張っています。僕たちが学校に行っている間、彼らはビルをピカピカに掃除してくれています。彼らの存在を思うと、毎日の生活がもっと豊かに感じられます。

本の中では、「見えないところで頑張っている人への感謝」についても書かれています。僕の家でも、母が早起きして朝ごはんを作ってくれています。それは当たり前のことだと思っていましたが、改めて考えてみると、それは母の愛情の表現なんだと気づきました。

この本を読んで、僕は日々の生活を当たり前だと思わず、その背後にあるたくさんの人たちの努力に目を向けて、感謝の気持ちを忘れないようにしようと思いました。
 

「よるのあいだに…」を読んで③
 
この夏休み、僕が読んだ「よるのあいだに」は、僕たちが寝ている間にも、たくさんの人たちがひたむきに働いていることを教えてくれる本です。最初にびっくりしたのは、ビルの清掃員のお話でした。僕たちが学校から帰ると、ビルはいつもきれいに掃除されています。でも、それが夜中に行われるなんて、思いもよりませんでした。本に書かれていた、「だれもいないよるのほうが、そうじがしやすいからね」という言葉を読んで、なるほどと思いました。

この本を読んで、僕が特に感じたのは、夜間に働く人たちへの尊敬の気持ちです。救急救命士や医者、看護師の方々は、夜でも僕たちの命を守るために働いています。それはとても大切な仕事で、彼らがいなければ僕たちの生活は安全ではないと感じました。

さらに、この本を読んで「見えないところで頑張っている人への感謝」について考えることができました。僕の家でも、母が早起きして朝ごはんを作ってくれます。それは当たり前のことだと思っていましたが、当たり前ではないことに気づきました。だから、夜間に働く人たちへの感謝の気持ちを忘れずに、僕たちの日常生活を大切にしようと思います。
 


 

世界は誰かの仕事でできている
 

用紙・字数のルール その他

原稿用紙を使用し、縦書きで自筆してください。原稿用紙の大きさ、字詰に規定はありません。
文字数については下記のとおりです。

小学校低学年の部(1、2年生) 本文 800字以内
小学校中学年の部(3、4年生) 本文1,200字以内
小学校高学年の部(5、6年生) 本文1,200字以内
中学校の部 本文2,000字以内
高等学校の部 本文2,000字以内

※句読点はそれぞれ1字に数えます。改行のための空白か所は字数として数えます。
※題名、学校名、氏名は字数に数えません。

応募のルールについての詳細は主催者ページで発表されます。
「青少年読書感想文全国コンクール応募要項」
 

他の課題図書&過去の入賞作品

2023年の小学校低学年(1,2年生)用の課題図書は次の4冊です。
クリックすると解説ページが開きます。

過去の課題図書の紹介

過去の課題図書も「自由読書」のジャンルとして感想文を提出することができます。そのため、どの本を読もうか迷っている場合「書き方のアドバイス」や「例文」が存在する過去の課題図書の中から本を探してみるのも得策です。

2022課題図書

2021課題図書

2020課題図書
 
2019課題図書

2018課題図書

2017課題図書

2016課題図書
 

また、長年読み継がれている「名作」の中から感想文を書く本を選ぶのもよいでしょう。こちらも書き方のアドバイスや例文つきです。
名作おすすめ本一覧
 
書き方の参考用に、過去の入賞作品の紹介ページも作りましたのでご活用ください。

【最重要ページ】感想文を書くにあたっての「コツ」「構成」「話の広げ方」などの詳細は下記のページに掲載しています。中高生向けですが、小学生に書き方を教えるご家族にも参考になる内容ですので、ぜひ一読ください。(気になる審査基準も掲載!)

読書感想文の書き方のコツ
(テンプレートつき)

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